2007/1/18

Q:幼稚園でのルールがあいまい

◆投稿者:女性

年少の息子が通っている幼稚園では、毎日水分補給のための水筒を子どもに持たせることになっています。中身は「お茶または水」というのがルールです。

ですが、クラスのお友だちの一人がスポーツドリンクを水筒に入れて持ってきているようなんです。同じクラスの子が「○○くんの水筒の中身はジュースだ」と言っているのも聞いたし、先日お迎えの時もその子が「ジュース飲みたい」と水筒に手を伸ばしているのを見たので。

今日お迎えの時、担任の先生がその子のお母さんに「○○くんの水筒の中身がスポーツドリンクのようなんですけど」と指摘されたのですが、「うちの子、お茶が飲めないんですよ〜」と応じるだけで、意に介さない様子だったんです。

私は、幼稚園といえども集団生活の場であって、ルール、約束があるからにはそれを守るべきだと思うんです。お茶はともかく水も持ってこないというのは、どう考えても親が甘やかしているようにしか思えません。何らかの事情でどうしても飲めないというのなら、ジュースを入れていることを他の子に絶対バレないようにすべきじゃないでしょうか? バレたら「自分も飲みたい」って言うと思うんです。そういうことに対する配慮が足りない人だなぁと思ってしまいました。

これから3年はおつきあいしなくてはならないので、「他の子にも配慮してください」みたいなことは、本人には直接言わないで、先生に伝えたほうがいいでしょうか? みなさんのご意見をお聞かせください。


A:プラス方向での解決方法を考えて

◆河村 真理子(かわむら まりこ)先生
河村先生 私立育英幼稚園副園長。ソーシャルスキルプログラムの導入や、「わのじかん」という平和な人間関係作りの取り組みなどを積極的に行っている。東京成徳大学子ども学部非常勤講師、同大学院「心理・教育相談センター」でアドバイスも。2児の母。

今回のケースは、水やお茶が飲めないという子どものお母さんにとっても、問題意識を持ついい機会だと思います。これから先、生きていく上でも、水もお茶も飲めないというのは、子ども自身つらいでしょう。「子どもが飲めなくてかわいそうだから、ジュースに」というのは、愛情ではありません。お茶や水も飲めるようになるようし向けてあげるのが、親としての愛情だと思います。しばらくはスポーツ飲料を薄めてみたり、「これは特別な水よ」と少しだけ味を付けてあげたり、子どもとコミュニケーションをとりながら、水やお茶を飲めるように少しずつ練習していけるといいですね。

このとき、周囲が「あの子はルールを守っていない」と批判的な態度をとるのは、いかがなものでしょう。もし子どもが「あの子みたいにジュースを入れて欲しい」と言ったら、「○○ちゃんはお水が飲めなくて困っているみたい。早く飲めるようになるといいね。あなたは、お水やお茶を飲めるから応援してあげようね」と話してあげればいいと思います。

今回のケースに限らず、子育て中の人間関係ではさまざまな問題が起こると思います。でも、幼稚園の先生も、お母さん同士も、みんな平和な人間関係を望んでいるはず。自分も相手も大切にしながら、平和に問題を解決できる方法がきっとあると思い
ます。

年少さんの場合、お母さん自身も幼稚園1年生。どう解決すべきなのか迷うことがあれば、先輩ママや先生に遠慮なく相談してみてはいかがでしょう。

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