2009/3/12

Q:人と親しい関係がきずけません

◆投稿者:女性・35歳(子ども=男6歳)

子どもを保育所に預けています。明るくて人気の先生が担任になり、仲よくしたいと思っているのですが、話が続かず、いつも形式的な内容ばかりになってしまいます。いろいろと話しかけたり、相談したりするのですが、ほかの方みたいに盛り上がったり、雑談できる関係にまで発展しません。

園ママとも同様で、あいさつはこちらから必ずするし、話しかけるように努力はしています。家に何度か招いて子どもを遊ばせたりもしたのですが、誘われることはほとんどありません。

このまま卒園かと思うと情けなくなります。楽しく行き来したり、メールでちょっとしたことも連絡をしあえる仲間が普通にいるママたちがうらやましいです。また、こんなふうに孤独に落ち込んでいる私では子どもによくないとも思うのですが……。


A:相手にしゃべらせるコミュニケーション術

◆宮本まき子(みやもとまきこ) 先生
宮本先生

家族カウンセラー。山梨大学非常勤講師。22年間電話相談室に勤務し、子育て・家族問題・医療・心理・教育関係で2万件の相談を受ける。その後、新聞、雑誌、テレビ、講演会等で活躍。著書は『パパ&ママのハッピー育児アドバイス』(永岡書店)ほか多数。2児の母。

ここ10年ほど、「相手との関係が作れない」という悩みが増えています。「なぜ親しくなれないのだろう」と感じるなら、自分がどんなレベルの関係を相手に望んでいるのかを、客観的に見つめてみましょう。ワイワイ集える遊び仲間がほしいのか、悩みを語りあい、本音をぶつけあえる相手がほしいのか。それによって自分の心の開き方も変わってくるでしょう。深くつきあうということは、相手との信頼関係が持てているということ。その信頼関係を獲得するまでは、もめごとやひがみ、競争、不安、ときに心が傷つくこともあるでしょう。そういう不快なやりとりも承知していないと濃い人間関係はできません。一般的なおつきあいなら、つかず離れず適当に社交的で、結構楽しく時間はつぶせるという程度でよろしい。義務や責任がない分、楽なつきあい方です。

いま少し関係を深めたい場合には、コミュニケーションのとり方を変えてみましょう。相手がYES、NOで答えられるような話しかけは「閉じる会話」といって用件確認メモにすぎません。「○○で悩んでいるんですね?」と全体を把握したことを聞けば「はい」と答えるだけであとが続きませんが、「どうしたんですか?」とシンプルに始めれば、相手が自分の言葉で説明しやすくなります。自分のペースで話の主導権をとらず、あいづちをうったり探りを入れながら大まかに話を聞くのが相手をしゃべらせるコツ。まずいい聞き手に徹してみることからはじめてみてはいかがでしょうか。

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(C)YOKO SASAKI

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