2009/8/27

アルコールとドラッグ

夏はのんびりしたい。夏学期は学生の数も限られているし、大きなイベントもないから仕事はゆっくりペース。クラス(授業)はとらずに午後は子供たちと一緒にいて、庭の手入れをして、ご飯もちゃんと作って、合間にバッグを作って・・と夏モードに切り替えるつもりだったのですが、やはり計画変更。せめてひとクラスは受講しようと思い立ちました。

「アルコールの飲用、乱用と依存症について」。重そうな授業ですが、講師が以前勤めていた職場のカウンセラーで馴染みがあるということもあり、社会科学の単位のために選びました。授業はアルコールの現状を伝えるビデオと教科書を元に、生徒8人でディスカッションをしながら進みました。実際生徒8人中6人が、本人か家族にアルコール依存症の既往がある、またはあったというグループで、現実的な意見が活発に飛び交いました。私の住む地域はその昔、木材の切り出しと漁業で発展し、一斉を風靡した町です。代々続く男の職場では、見習いとして現場に来る子供は法の定める21歳になる前から、親と一緒にアルコールを煽り、仕事をし、車を運転するというとんでもない風習が残っており、現在でも州の中で未成年の飲酒率が最も高い地域と言われているのだそうです。

また、アルコールと深いつながりがある、違法薬物(ドラッグ)についても話が盛り上がりました。ドラッグがどれほど簡単に手に入るもので、一般市民の近くに存在し若年層を蝕んでいるのか、話を聞くだけで、子供たちのことがとんでもなく心配になりました。
以前勤めた人事部でのできごとです。面接をパスし、ドラッグテスト(尿検査)に出向くように候補者に連絡をしたところ、「数日前ドライブに行った時に、母親が車の中で終日ドラッグを吸っていたから、自分も陽性反応がでるかもしれない」とのこと。聞いただけでも疑問があるような話の上、専門家により本人が使用した際の言い訳としてよく使われるセリフであることがわかり、採用プロセスに応じられない理由で採用中止となりました。候補者はごくごく普通のいでたち、高校生の子供を持つ50歳代の主婦でした。

アルコール、ドラッグなどは他人の話と思っていたところ、のほほんとばかりしていられません。若年の子供たちを守るのは親の私たちの仕事。しっかり地に足をつけておかなくては。

アメリカからのこそだて奮闘記


日本で大手企業の広報課長を務めているときに、アメリカ人の英会話教室の先生と結婚、渡米。日米の文化の違いに悩まされながら、子育てに奮闘中。

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