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乳幼児期からの虫歯ケア

ママの笑顔がポイント!楽しい”歯磨きタイム”を日課に

乳幼児期からの虫歯ケア

かわいい乳歯が生え始めると、「歯磨きした方がいいの?」と気になるママは多いはず。虫歯を防ぐために、楽しく歯をケアするにはどうすればいいのでしょう?小児のデンタルケアに詳しい歯科医師の竹内千恵先生に教えていただきました。

竹内千恵先生
チエ・デンタルクリニック(東京都文京区)院長。優しい笑顔と柔らかな語り口調で、子どもに安心感を与え、とても丁寧な診療にはママたちからも絶大な信頼を寄せられている。地域の園や学校の校医も勤める。

歯が生え始めの頃はお口の環境を整えるのがケア

乳歯は全部で20本あり、歯の芽は生まれた時すでに、歯ぐきの中にできています。生後6~8カ月の頃に下の前歯から生え始め、すべて生え揃うのが2歳半~3歳頃。個人差があるので、ほかの子と比べて生え方の違いや遅れを心配することはありません。


歯が生え、離乳食を開始しても、歯ブラシでのケアはもう少し先で大丈夫。唾液には浄化殺菌の働きがあり、大量に唾液が分泌していると、自浄作用で歯は汚れが流れやすくなり、歯は唾液に触れることで、徐々に硬くなってきます。生え始めの時期は、歯そのものより、お口の中の環境ケアを意識しましょう。

お遊び感覚でブラッシング 歯のケアを毎日の習慣に

上下の前歯が生え揃う頃(10カ月前後)から、歯ブラシを使ってのケアを始めましょう。歯ブラシへの抵抗感をなくし、歯のケアは楽しいと思わせることが大切。はじめにママの人差し指で唇や口の周りをなでてあげると、緊張がゆるんで口を開けてくれます。そのままお口の中もマッサージ。唾液が分泌してリラックスしたところで、歯ブラシを使います。
 
歯ブラシを軽く歯に当てて、やさしく磨くこと。笑顔で「ピカピカにしようね」と声をかけたり、歌いながらお遊び感覚で実践しましょう。鏡を見せてあげると安心でき、歯磨きに興味を持たせるうえでも効果的です。
 
毎食後の歯磨きはママにも負担なもの。1日1回、しっかりケアできればOKです。バスタイム後やお昼寝の前など、ママ自身の気持ちに余裕のある時に行うのが一番。毎日同じタイミングと流れで行い、歯磨きタイムを習慣化しましょう。

ママの虫歯菌をうつさないで フッ素塗布で歯を強化しよう

虫歯ができると、歯並びや噛み合わせが悪くなるなど、後々の成長に影響します。乳歯を虫歯にしないことは、将来、歯の健康を保つ上で大切。永久歯に比べてとても軟らかい乳歯。特に生え始めは未成熟で虫歯になりやすく、進行も早いため注意しましょう。
 
虫歯の主な原因のミュータンス菌は、もともと赤ちゃんのお口の中には存在しません。ママが噛み砕いた食べ物を与えたり、自分が使ったスプーンで食べさせることで、赤ちゃんの口に菌がうつってしまうのです。周囲の家族がお口のケアを心がけることで、赤ちゃんの虫歯予防に繋がります。

 

規則正しい食習慣が、虫歯のできにくいお口の環境を作ります。甘いおやつを早い時期から食べると、当然、虫歯のリスクが高くなるので、上にきょうだいがいる家庭では特に注意を。
 
自分で磨くようになっても、子どもの磨きだけでは汚れは落とし切れません。小学校低学年頃までは、ママが仕上げ磨きをしてあげて。歯を強化する働きがあるフッ素を、定期的に歯医者さんで塗布してもらうと、虫歯予防に有効です。家庭でも、フッ素入りジェルを寝る前に塗ってあげたり、ブクブクうがいができるようになったらフッ素入り歯みがき剤を活用しましょう。

楽しみながらデンタルケア!

嫌がる子どもに無理矢理行うのはNG。
親子で楽しみながらできる工夫をしましょう。

1まずはママの笑顔で安心させてあげて!

2ママの人差し指でお口の中をマッサージし、リラックスさせて!

3歯ブラシは、ある程度の硬さがある毛足の短いものを用意!

 

4ブラシする時は「ピカピカにしようね」と声をかけたり、歌で楽しい演出を!

5鏡を見せて安心させて!興味を持ったら、ブラシを握らせよう!

6自分でやらせる時は、「ママの真似してね」と磨き方を見せてあげよう!

 

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イラスト/犬塚円香 取材・文/中野洋子

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