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子どもが本気で、あそぶこと

思いのままにあそぶ経験が、未来につながる心の栄養になる!

子どもが本気で、あそぶこと

豊かなあそび環境をつくる4本柱

イラスト大人環境

<ぬくもりのまなざしを広げる>

●禁止のまなざしにあふれている社会の中で、ぬくもりのまなざしをどう広げていくのか。あそび心響きあう大人として、子どもへの関わりを考える

イラストあそび心環境

<表現する力・創造力を磨く>

●自分らしく表現し、自己を発揮していく力
●見えないもの、聞こえないものに、思いを馳せる力
●いまを創りかえる創造力を磨くこと

 

イラスト仲間づくりの環境

<関わり合う力・生き合う力を育む>

●対立・葛藤をおそれず、違いを認め目的に向かって達成感を味わうこと
●関わりの中から生まれる共感、分かち合う気持ちを実感していくこと

イラストまち・あそび場環境

<新たなものを生み出す創造力を発揮する>

●今ある「まち」「場所」を違った視点でみてみよう。新たな世界をイメージし、創り出すこと。それが未来を描く力になるのだ!

 

子どもが過ごす“子どもの時間”

子どもには、“子どもの時間”があります。自分の意志で行動したい3歳から10歳は、親にとっては一番大変な時期。「うるさい」「きたない」「言うことを聞け」って、ずっと言っている時期だと思います。でも、あそびの世界の中に、子どもの時間があります。子どもの時間をしっかり過ごすことこそ、子どもの人間を形づくるもの。自分への自信や発想する力、友だちと協力する力など、たくさんの経験が未来につながっていくと思います。
 
ある日、学童の畳の部屋に、おやつのポップコーンがばらまかれていました。

聞くと、その小学2年生の女の子は「鳩みたいに、食べてみたかった」って。それで、子ども同士、鳩みたいに食べていたんですよ。後で一緒に片づけましたが、畳は油とか塩もついちゃうし、大変です。でも、小さいときに公園で見てやってみたかった、鳩になれた。友だちも付き合ってくれた。その子は、それがうれしいんですよ。大人は、一緒に鳩になってポップコーンを食べなくていいんです。「おもしろいね~」と、子どものやってみたいというあそび心に響関する(響き関わる)事が大切。その上で、「畳でやると大変!」と、一緒に片づけてあげればいいんです。

思いのままにあそぶ経験が未来の心の基礎になる

心の扉を開けて、思いのままにあそぶ経験をすると、自分のありのままの声が聞こえてきます。そして、それが他者に受け入れられたりして、自分は自分でいいんだという心の栄養になっていくのです。特に3歳から10歳の時期は、自分であそび、子どもの時間を生きることが大切です。
 
子どもが“やりたいこと”は、“好きなこと”。たとえば滑り台が好きなら、腹ばいに滑ってみたり、段ボールを敷いて「魔法のじゅうたんだよ」なんて滑ってみたり。大人は是非、子どもの好きなことに付き合ってあげて欲しいと思います。

あそび慣れていない子は、公園や広場に連れて行っても、「何すればいいの?」と言うかも知れません。そんなときは、まずは、親が楽しみましょう。かけっこでも、鬼ごっこでも、きっかけを作ったら、そこから、いろんなルールや作戦を考えてみたり、何かになりきってやってみたり、あそびが広がっていくでしょう。
 
「やりたいことを、やっていいんだ」と子どもが思って、自分で自由にあそぶこと。それが、子どもの未来につながる心になります。親は子どもと一緒に、ワクワクしましょう。

イラスト/サカモトアキコ 取材・文/高祖常子

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