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2004/4/8
Q:長崎の事件に想う
この事件をきっかけに、「子どもが被害者にならないように守りたい」「子ども自身が将来加害者にならないように」という2つの不安を持たれている方も多いでしょう。でも子育ては、子どもの成長を楽しみに、将来を夢見ることでがんばれるものです。もちろん、注意するに越したことはありませんが、犯罪の影におびえたり、加害者にならないようにと、取り越し苦労しすぎては子育てを楽しめなくなってしまうのではないでしょうか。 子育ては一日、一日の地道な積み重ね。目の前にいる子どもとの生活に向きあい、楽しんでほしいと思います。決して特別なことではありません。 朝起きて「おはよう」と言葉を交わす、一緒に食卓を囲む、一緒にお風呂に入ったり、寝る前に絵本を読み聞かせたり……。気負うことなく、地に足をつけて、衣食住の基本を大切にしていきましょう。子どもは一日一日と成長していくものです。いきなりキレる子になるわけではありません。 子どもが小さい頃にはすごくかわいがっていたのに、中高生になると極端なほど放任になってしまう親が少なくありません。親の関わり方は、子どもの成長とともに変わっていきます。でも、親が子どもに関わるエネルギー自体は、変わるものではないはずです。 また、子どもが被害者にならないようにと、いつもいつも目を離さないでいるというのは難しいことですね。子どもは人の中で、社会の中で育っていくものですから、常に他人には疑いの目を持つようにと教えることにはジレンマを感じます。 親だけが、子どもの行動範囲すべてを見守ることは不可能です。親も周囲の人たちも、監視するということではなく、子どもの成長や発達に関心を持って、見守っていくことが必要だと思います。 |
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