|
2004/8/19
Q:他の子への注意のしかた
子どもを公園などで遊ばせていると、上の年齢の子がわが物顔で遊んでいるというようなトラブルもありますね。でも、「ここでは遊べない」と、何も言わずわが子を連れてその場を去ってしまうと、その子は何も学ぶことができません。そしてその子が学べなければ、その子の他の子への対応もこれから先変わることはないでしょう。 他人の子を叱ったとき、「イヤ」「だめ」と何度言ってもきかないこともあると思います。常日頃、おとなから受容されたり、あたたかい関心を向けられている子どもは、おとなの言葉を素直に受けとめやすいものです。でも、そうではない子の場合は、誠意をもって伝えた言葉であっても、子ども自身が受け止めるのに時間がかかることがあります。 もちろん、他人の子の遊び方が危険だと感じたら、すぐに介入して止めさせなくてはなりません。でも、そうではない場面なら、わが子でも他人の子でも、まずその子自身を認めてから叱りましょう。「あなたのそういう遊び方もあるよね。でも、今日は小さい子がいるから危ないよ。やめてくれる?」などと伝えてみるのもいいですね。その子自身も、「自分そのものは認められているけれど、自分のやっている行為が悪いんだ」ということが少なからずわかるはずです。 そして悪いところを指摘するだけでなく、「ここは狭いから、こんなふうに遊んでみたらどうかしら?」と、別な遊び方を提案できるといいですね。 子どもは学びつつある存在です。子どもはおとなの一言ですぐに変われるものではなく、少しずついろいろなことから学び、自分で納得できたときに初めて変わることができるのです。叱ったとき、子どもの態度がすぐ変わらなかったとしても、その子のためにと叱った言葉は、きっと心の中に少しずつ残っていくものだと思います。 |
||||||||||||
「こそだて」の掲示板に書き込まれた悩みに対して、いろいろな先生がアドバイスしてくださるコーナー。
質問は、掲示板に書き込まれた内容を若干編集の上、ツリーの最初の投稿のみ掲載しています。 先生からは「こんな考え方もあるのでは」という視点でアドバイスしていただいています。 (編集部に直接質問をいただいても、先生から直接ご回答をいただくことはできません。) |
![]() |
| (C)YOKO SASAKI |