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2005/1/13
Q:読み聞かせで悩んでます
本は、もちろん読まないよりは読んだほうがいいと思うけれど、「(情操教育のために)読んであげなくちゃいけない」というふうに考えなくていいのではないかと思います。 僕にとってもわが家の家族にとっても、(絵)本というのは、生活リズムの中のひとつ。ご飯を食べる、お風呂に入る……と同じように、絵本は「読みたくなると読む」もの。だから、わが家の食卓には、読みたいときにサッと読めるように、絵本や本が積んであります。僕が本を読んでいると、子どももその姿を見て絵本を読み出したりします。もちろん読んだ後に、話のあらすじを確認することもありません。 読み聞かせについては、子どものその日の気分によって、読んでほしい本があると思います。保育園で友だちとケンカした日は、お母さんにやさしい本を読んでほしいとか、天気が悪くて外に出られなかった日には、遊び感覚の絵本を読んでもらって発散したいとか。 学校などの推薦図書もありますが、いつでも、どの子に対しても、その本がピッタリくるとは限らない。「4歳児におすすめの絵本は?」と聞かれることがありますが、4歳児の子すべてにおすすめの本なんて、ありえないでしょう。 絵本を選ぶところからが、コミュニケーション。親が読み聞かせる場合は、「今日はこんな気分かな」と子どもの様子や気持ちを考えて選んではどうでしょう。そして、子どもが本を選ぶときは、どんな本を読みたいのか、自分の気持ちに向きあいながら、選んでいるのだと思います。自分で本を選べる子は、自分の人生を選べる人になると思う。推薦図書じゃなくても、自分がおもしろいって言える本を見つけられればいいんじゃないかな。 |
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