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2005/3/10
Q:戦いごっこと悪者
テレビゲームなどは、プログラムをクリアしていく消費する玩具。私は「プレーパーク」という活動を行っていますが、そこには業者が作った遊具などはいっさいありません。子どもは自分たちで、どんどん遊びを創造していきます。 おとなは目的や結果に向かって行動するものですが、子どもの遊びでは快いこと、楽しいことが優先されていきます。「落とし穴を掘ってみよう」と穴を掘っていたら、土の中からのかけらを発見し、発掘遊びになってしまうなんて、目的が途中で変わってしまうことはよくあること。プロセスの中に遊びがあります。 戦いごっこが好きなのも、友だちと戦いごっこをするのが楽しいからでしょう。戦いごっこの悪者が好きな子がいるのも、その子にとってその悪者が「かっこいい」存在だから。ものすごく相手と息があって、延々と戦いごっこをしていることもあるかもしれません。戦いごっこをしながら遊び方の加減や、相手とのコミュニケーション(間の取り方、かけあい……)など、体感しています。 自分がちょっと痛い思いをしたら、また戦っている相手を泣かしてしまったら、不快な気持ちになる……。その不快な感じを体験するのも大切なことだと思います。 子どもはおとなのように物ごとを「善か悪か」で判断せず、まず「快か不快か」を感じて行動を起こします。そしてこの「快」をたくさん体験することによって、自分の気持ちに根がはっていくのだと思います。 |
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