2006/3/9 Q:お気に入りをなくした時 うちの娘は、「くまのぬいぐるみ」が大好きです。娘が生まれた時にプレゼントされたものなのですが、毎日一緒に遊んで、「くまさん」がないと寝ません。が、その「くまのぬいぐるみ」をなくしてしまいました。行楽地で車上荒らしにあい、盗られたバッグの中に「くまさん」が入っていたんです。 昨日の夜は、「くまちゃんいないよ」と家中を探し回り、泣きつかれて眠ってしまいました。今朝は6時くらいに起き出して、「くまちゃん迎えにいこう」と泣き、ぐずぐず言っています。一生懸命言い聞かせてなだめているのですが、「イヤイヤ期」 のせいか頑固なせいか、効果なしです。 お子さんがお気に入りをなくされた時、皆さんはどうやってなだめておられますか?体験談など聞かせていただけるとうれしいです。 A:一緒に悲しんでくれる人がいること
悲しい、寂しい、苦しいというマイナス感情への対処のひとつの方法に、気を紛らすということがあります。例えば、「今度、遊園地に行こう」など別なことを示すと、「よし」と気持ちが切り替わるきっかけになるような場合です。 ただし、悲しみがとても大きい時は、気を紛らすことでは気持ちを切り替えられません。おとなの場合は「こうだからこう」と理性で考えて気持ちを切り替えようとするものですが、子どもの場合は感性が豊かで感情のパワーも大きいので、理性的に考えてコントロールすることが難しいのです。言葉で何と伝えても、あきらめきれないでしょう。 ビービーと泣き続けたり、グズグズ機嫌が悪く甘えたり……。そうすることで気持ちを吐き出すと、前に進むことができます。泣かないように心にフタをするよりも、お母さんに身を任せるなどリラックスした環境の中で、心ゆくまで泣いたほうが気持ちをリセットでき、悲しみを乗り越えることができます。 泣く時に、一緒に悲しんでくれる人がいるととても嬉しいもの。嬉しくてもっと泣けてきます。悲しさをしみじみと味わうことができると、悲しみを乗り越えるパワーが生まれてきます。人生の別れの悲しさは、悲しい時に悲しみを共有してくれる人がいること、切ない時に寄り添ってくれる人がいることのありがたさを、学ぶ機会になると思います。 人と人とが温かい心でつながれるように、この世の中に悲しい出来事があるのではないかと、私は思っています。 |
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