2009/4/9

Q:ダンナに対するイライラ

◆投稿者:女性・31歳(子ども=男11カ月)

結婚3年目で11カ月の男の子がいます。ダンナはまじめに働き、子育てもそこそこ熱心です。ただ、中途半端な手出しにイライラします。離乳食の世話やおむつ交換はしません。お風呂も頼まれればやるよという感じ。「一緒に入りたくないの?」と聞くと、「頼むなら入れてあげる」と言います。夕飯の支度中、「子どもを見ててやる」という言葉、態度も腹が立ちます。食後、食器を洗ってから寝かしつけようと思ったので、ダンナに「子どもを見ていてくれる?」と聞くと、「のんびりしたい」との返事。

抱っこをしても「疲れた」と言ってすぐに交代。「食器を洗おうか?」と聞いてくれるのでお願いすると、数カ月経った今でも「何月何日に食器を洗ってあげた」と言います。最近は、「洗おうか?」と聞かれても自分でやります。

夜中に息子が、ミルクが欲しいとかで泣いたりすると、別の部屋で寝ていたダンナが次の日、「昨日泣いてたね。寝不足だよ」と言うのです。「私も寝不足だよ」と言うと、その次から起きてくるようにはなったのですが、一緒にがんばってる感をアピールするようになりました。毎日、「昨日は何時ごろ泣いてたね」とか「3回も泣いたね」とか……。

けど、嫌なことばかりではありません。休日一緒に買い物に出かけると、大きな荷物などを持ってくれたりはします。できるだけ文句を言いたくはないのですが、ダンナの行動に腹が立つと、スイッチが入ってついイライラしてしまいます。ダンナさんへの不満、どんなふうに乗り越えていますか?


A:夫の言葉は、そのまま受け取る

◆原坂一郎 先生(はらさかいちろう 先生
原坂先生

関西大学卒業後、独学で保育士資格を取得。男性保育士の先駆けとして神戸市の保育所に勤務。現在は「KANSAIこども研究所」を設立し、子育てに関する講演活動などを行う。著書は『「言葉がけ」ひとつで子どもが変わる』(PHP研究所)ほか。2男1女の父。

長い間、女性が多い世界で過ごしてきて気づいたのは、男性と女性では言葉の受け止め方がずいぶん違うということです。女性は、その言葉に隠された「ウラ」の意味を探ろうとしますが、男性は言葉通りに受け取る傾向があります。男性が発する言葉も、別にウラはなく、ただ感じたことや事実をそのまま言ったに過ぎないことが多いものです。

だから、夫が「泣いてたね。寝不足だよ」と言ったら、それはただ「赤ちゃんが泣いていた」「自分は寝不足である」という事実を伝えているだけ。「眠れなかったのは、赤ちゃんを泣かせたせい」なんて、妻のことを責めているつもりはないので、言葉のウラを探ってストレスをためる必要はありません。

夫が「泣いてたね」と言ったら「ホント、よく泣いてたわ」、「寝不足だよ」と言えば「大丈夫?」と、言葉通りに受け取ってくれれば、夫は自分の言葉を認めてくれたことでうれしくなります。ケンカを売っているわけではないのに、そこで文句や苦情を言われたりすると、夫の機嫌が悪くなるかもしれません。

でも「私はこうしてほしい」という思いを、苦情ではなく、お願いとして伝えることは大切。女性は言われなくても気づく方が多いのですが、男は言われないとわからないもの。そして、思いを伝えた時に夫が否定的な言葉を発しても、スッと引き下がるのがコツ。人は自分の反論が受け入れられた時、その気まずさから今度は逆に相手に歩み寄ろうとするもの。思いを伝えた時点で、目的の半分以上は達成しているものです。

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(C)YOKO SASAKI

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