産まれたばかりの赤ちゃんの頭の左右どちらか、または両方にこぶができていることがあります。
これは、産道を通ってくるときに頭が引っ張られたり圧迫されたために内出血を起こし、その部分がこぶになったもので、「頭血腫」と呼ばれます。吸引・鉗子分娩のときにできることが多いのですが、自然分娩でもできることがあります。
頭の骨と皮膚の間の出血ですから、出血が広がる心配はありません。産まれたばかりの頃はこぶが柔らかくプヨプヨしていますが、次第に固くなって、その後だんだんと小さくなり、自然に目立たなくなります。
未熟児の場合は酸素不足などから「頭蓋内出血」を起こす場合があり、大泉門が腫れたり、吐き気やけいれんなどの症状が表れることがあります。
出血が多く重症の場合は手術が必要で、中枢神経障害が起こる心配があります。出血が少なく、軽症であれば、後遺症の心配もありません。