2007/9/27

いつでも返品できます

この夏、長男がキャンプに参加する時に、ある全国チェーンストアで子供用の釣り竿を購入しました。ところが、買った当日に竿を振る練習をしただけで、リールが回らなくなり、使い物にならなくなってしまいました。いくらキャラクター付きの子供用のものでも、これはあんまりです。店まで車で50分。「後日、返品をしよう」ということになりました。

私の上司は、パンツの裾上げをしたものを、補正で形が崩れて合わなくなったと返品したことがあるそうです。この話を聞いた時には、目がテンになりました。

日本では、一度購入したものを返品するのは、何となくためらいますし、ましてや使用したものは、店が引き取ってくれないでしょう。
これまで、アメリカのカスタマーサービス(CS)について、散々文句を言ってきましたが、この「返品サービス」は違う意味ですごい!のです。
ストアのCSカウンターは、どこでも行列で、番号札を取らなくてはいけない店もあります。店の入り口の案内係は、客が持ち込む返品にシールを貼って、店にある同じ商品と分別できる仕事も兼ねているほどです。カウンターの係も手馴れたもので、「気に入らない」「サイズが合わない」などという理由にもならない言い訳を軽く聞き流しながら、簡単に返品=返金の手続きをしてくれます。

2ヶ月経った先日、ようやく釣りざお、そして、以前購入していたカーターの首輪を返品しました。レシートを見て呆然。首輪を買ったのは去年の9月でした。幾らなんでもこれは「購入後3ヶ月以内」の返品原則に当てはまらず、無理だろうと思ったのですが、釣りざおも首輪も問題なく返金してもらえました。こちらとしては有難いのですが、びっくりです。小売経験のある夫は、どうせ返品された商品はメーカーに戻すし、いざこざを起こさないほうが店のイメージがいいからね。
なるほど。でも返品を押し付けられるメーカーは、その損失を商品代金に元から上乗せしているから、結局、返品のひずみは消費者に戻ってくるということでしょうか。

とにかく買って、気に入らなければ返品する。アメリカの高い離婚率とこの返品制度、どこかダブって見えるのは考えすぎでしょうか。


アメリカからのこそだて奮闘記


日本で大手企業の広報課長を務めているときに、アメリカ人の英会話教室の先生と結婚、渡米。日米の文化の違いに悩まされながら、子育てに奮闘中。

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