日々のニュースや話題の中で、子育てに関連するキーワードや子育て中の家族に関心が高そうなワード、知っていただきたい事柄などを編集部がピックアップ。できるだけ分かり易く、簡単な解説と共にご紹介いたします。 2007/1/23 歩車分離式信号
歩行者は歩道を歩いている時には、ガードレールに守られているので事故に巻きこまれることはあまりありません。ところが、交差点ではたとえ青信号で渡っていても、信号無視や右左折で進入してくる車に対しては何も守ってくれる物がなくなります。交差点内はもっとも事故が発生しやすい場所の一つです。 そもそも交差点で歩行者が事故に巻きこまれるのは、歩行者と自動車が同時にそこに進入することから始まります。そこで歩行者を事故から守るために、歩行者と自動車を同時に交差点内に進入させず(交錯させず)、分けて通行させるのが歩車分離方式です。 歩車分離には大きく分けると、自動車の通行と歩行者の通行を完全に分けるために、自動車を全方向赤信号で停車させている間歩行者用信号を青にする方式と、自動車は横断歩道と同じ方向の通行だけ可能(直進のみ可、右左折禁止など)にして歩行者と自動車が交錯しないようにする方式があります。 平成14年、全国100カ所の交差点でモデル運用した結果、交通事故は4割減少、人対車両の事故は7割も減りました。ドライバーが慣れていないと、誤って発進(交差点に進入)したり、渋滞の原因になったりするということでなかなか普及していないのが現状です(平成18年3月現在、全体の2%)が、地域によっては積極的に導入を勧めているところもあります。導入が進んで一般的になればそのような誤発進も減るでしょうし、そもそも安全を優先させて事前周知をすれば解決するのではないでしょうか。 風見しんごさんは、告別式の挨拶で「アクセルを踏むとき、道を渡るときに、ちょっとでいいからえみるのことを思い出してやってください」と訴えました。悲しい事故を減らすためにも、私たちが安全運転を心がけると共に、このような安全確保の施策が一層すすむことを願ってやみません。 |