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| 運転席: | 小柄な女性(母親)、正しい運転姿勢で適正にシートベルトを着用 |
| 助手席: | 10歳児相当、シートの背もたれを寝かせた状態でシートベルト着用 |
| 後席(運転席後ろ): | 6歳児相当、ジュニアシートを適正に使用 |
| 後席(助手席後ろ): | 6歳児相当、クルマの大人用シートベルトだけ(ショルダーベルトが首にかかる) |
という設定で行われました。
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提供 JAF・JARI
提供 JAF・JARI
実験結果について、名古屋大学大学院工学研究科 水野教授より解説
今回の衝突では、シートベルトにかかる力はおよそ500kg。これだけの力に耐えるためには、骨盤と胸郭で正しく受け止めなければなりません。腰のシートベルトは骨盤を支えるためにはズボンのベルトよりも低い位置で、ショルダーベルトは鎖骨から胸骨にかけて掛けることが重要です。しかし、クルマのシートベルトは大人用で、子どもがそのまま掛けると正しい位置にかからず、骨盤が動きショルダーベルトは首に掛かってしまいます。そのため、子どものためにはチャイルドシート・ジュニアシートを使用して、シートベルトが正しい位置にかかるようにしなければなりません。
ジュニアシートの子どものダミーではベルトも首にかからず、衝突後に元の位置に戻っています。しかし、もう一体のジュニアシートを使用していない後席の子どもでは、ベルトがおなかにくい込み、首にかかっています。
助手席の子は、背もたれを傾けた状態だったために前方へ潜り込むような状態となり(いわゆるサブマリン)ショルダーベルトの首へのかかり具合が増しています。
この違いで、チャイルドシート・ジュニアシートの有効性が確認できます。
実験に先立ち、チャイルドシートの使用率調査結果の報告がありました。
調査開始の1998年には5.4%しかなかった使用率も、2012年では58.8%まで伸びています。しかし、年齢別に見ると、1歳未満では77.6%もの使用率があるのに、5歳では37.2%と半分以下になってしまいます。子どもが成長したからチャイルドシートが必要無くなるわけではありません。今回の衝突テストも、体格に合わせたシートベルト利用が大切なことを理解してもらうためのものでした。
子どもの安全をのために、チャイルドシート・ジュニアシートを正しく使用しましょう。