自分の「好き」を見つけよう
子育て中のママは、何事も子どもが最優先になりがち。でも、やりたいことも我慢して、自分を追い込んでいないでしょうか?
女性の素敵な生き方を提案している加倉井さおりさんに、元気に笑顔になれるヒントを教えていただきました。
加倉井さおり先生
ウェルネスライフサポート研究所代表。保健師・心理相談員の経験を活かし、健康づくりやコミュニケーションをテーマに、講演や研修活動を展開。女性が自分らしく輝いて生きるヒントを提案。3人の男の子のママでもある。著書に『小さなことにクヨクヨしなくなる本』(かんき出版)。
http://wellness-happydream.com/
子どもが小さいうちは手がかかり、ママ自身のことが後回しになるのは、ある程度、仕方ない部分もありますね。でも、子育てに一生懸命になるがあまり、「自分の想いを優先しちゃダメ」「やりたいことや好きなものも我慢すべき」と、自分を犠牲にしてしまっていないでしょうか。
「ママだからこうあるべき」という思い込みが強いと、自分で自分をがんじがらめにしてしまいがちです。頑張りすぎて疲れてしまったり、逆に、できない自分に落ち込んだり……。
自身の心が満たされていないと、子どもの世話が苦痛に感じられ、家族にも優しく接することができません。ママだからこそ、いつも笑顔でいるために、自分へのごほうびが大切。好きなことを楽しんで、心がワクワクしたり歓びが実感できる『自分のためのフリーな時間』を持ちましょう。
例えば、お気に入りのカップで好きな紅茶を飲むだけでも、気持ちが満たされますね。心にゆとりを持つことは、工夫次第でできるはず。趣味の手芸やパン作りを満喫する、映画鑑賞や美味しいスイーツを食べるなど、したいことや好きなものを楽しむ自由を、自分に与えてあげましょう。
多くのママは「自分の時間なんて無理」と、あきらめモード。でも、家族より早起きして1時間、子どものお昼寝タイムの30分間、パパがオフの日の1時間というように、ちょっとした工夫で時間は作り出せます。日々意識して過ごすのがポイントです。
子どもが成長するにつれ、自由になる時間は増えてきます。「これから自分は何をしよう?」「どんな自分なら幸せだろう?」と、数年先のなりたい自分をイメージしてみましょう。さらに「そうなるには、今何ができるだろう?」と発想してみます。
例えば、アロマテラピーに興味があるなら、本を読んで知識を深めることは、育児の合間にもできるでしょう。通信教育や託児付きの講習会で学ぶなど、目の前のできることにトライしていくと、アロマテラピストも夢ではないでしょう。
「得意なこと」「やりたいこと」「周囲から求められること」は、ライフワークに繋がります。いずれ社会復帰したいけれど、何をすべきかわからない時は、「好きなこと」にアンテナを張っておけばOK。惹かれる情報や出会うべき人に出会えるなど、自然な流れの中で進む方向が見えてきます。ビジョンが明確なら、パートナーに伝えて、思いを共有し、必要なら協力を求めましょう。
今は大変と思っても、子ども中心になる時期はわずか数年のこと。人生は期間限定です。だからこそ、子育てする時間をかけがえのない経験として丸ごと楽しんでみると、さらに自分が磨かれて、人生が豊かなものになることでしょう。
未来のなりたい自分をイメージしてみよう!
イメージすることは、現実を作り出す原動力になります。なりたい自分の姿を具体的に思い描いてみましょう。イメージできない時は、次の質問に答えてみてください。本当にしたいこと、進むべき方向が見えてくるでしょう。
□どんな時に嬉しいと感じる? □得意なことは何? □叶えたい夢は? □これからやりたいことは何? |
□周囲から求められるのはどんなこと? □問題に思っていることは? □素敵だと思うのはどんな人? □誰を笑顔にしたい? |
イラスト/菅原麻衣子 取材・文/中野洋子