ベビーカーは?ママはどうしたらいいの?
1枚のポスターがきっかけとなって議論が始まった「ベビーカー問題」。ベビーカーで乗り物を利用する場合の心がけや、周囲の理解について、育児工学者の小谷博子先生にアドバイスいただきました。
子育て応援とうきょう会議事務局
(東京都福祉保健局少子社会対策部次世代育成支援担当課長)
中野多希子さん
ベビーカーの安全キャンペーンは、2007 年にベビーカーのタイヤが電車のドアに挟まり、そのままホームを引きずられたという事故が発端で始まりました。とうきょう会議では、赤ちゃん連れで外出する方も、周囲の乗客も、事業者や行政も、「赤ちゃんの安全に配慮しましょう」と呼びかけています。ポスター掲示などで、ご理解とご協力を求めることにより、子育てにやさしい環境づくりを目指しています。
ベビーカーは大型化してきており、外国製などで畳めないタイプのものもあります。また、赤ちゃんを抱っこしながらベビーカーを畳むのは大変です。ママ1人でベビーカーを持って、赤ちゃんも抱っこして乗車するのは、とても不安定で、赤ちゃんを危険にさらすことになります。
現在、ほとんどの鉄道では、車内でベビーカーを畳むこととしていないため、「ベビーカーの赤ちゃんを連れて電車に乗っているママを、責めないで!」という気持ちです。
もちろん、混雑時にベビーカーに赤ちゃんを乗せたまま乗車することは、赤ちゃんにとっても危険ですから、出かけるときは混雑時を避け、時間にゆとりを持
って行くように心がけましょう。
最近では、少子化の影響もあり、赤ちゃんと接したことがない人も多くいます。赤ちゃんがいる生活にイメージがわかず、乗車している人の中には、ベビーカー自体を「じゃまだな」と思う方も少なからずいるでしょう。
ママ自身が、いろいろな人がいることを理解した上で、ベビーカーを運ぶのを手伝ってくれれば「ありがとう」と感謝の気持ちを、じゃまになってしまったら「ごめんなさい」と配慮しましょう。
赤ちゃんの安全を守りつつ、気持ちよく公共機関を利用できるよう、みんなで心がけましょう。
<赤ちゃん連れの方> ・駆け込み乗車など危険な乗り方をしない。 ・周囲への気配りを忘れず、余裕を持った乗り降りを心がける。 |
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<鉄道事業者>
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<行政> ベビーカーなどで子どもを連れて外出できる環境の整備を進める。 |
取材・文/高祖常子 イラスト/犬塚円香