どんなシーンで、誰が使うのかによって違う
国土交通省でも「公共交通機関等におけるベビーカー利用に関する協議会」が実施され、ベビーカーの利用しやすい環境づくりが検討されています。赤ちゃんとのお出かけに欠かせないベビーカー。選び方と活用方法を育児工学がご専門の小谷博子先生に伺いました。
ベビーカーには、生後1カ月頃から首がすわらない赤ちゃんでも寝かせて使えるA型ベビーカーと、おすわりができる生後7カ月頃から使えるコンパクトなB型ベビーカーがあります。
出産後、なかなか体力が回復せずに家にこもりがちになるママもいますが、気分転換にもなりますから、どんどんお散歩に出かけましょう。A型ベビーカーが生後1カ月から使えるのには、そんな想いも込められているのです。
A型ベビーカーは、赤ちゃんの安全性や快適性などを重視しているため、サイズが大きく重いものが多くなっています。また、最近では外国製のものも多く出回っていますが、デザイン性に優れている分、大きく、重量があり、コンパクトに畳みにくいもの、自動改札機を通れないものもあります。
ベビーカーをどんな時に使うのか、どんな環境で使うのか、誰がメインで使うのか、を具体的にイメージして選びましょう。お散歩に使うのか、保育園の送り迎えに使うのか、電車やバスなど交通機関を使うことが多いのかなども、考慮しましょう。主にママが使うのか、パパが使うのかによって、ハンドルの位置や高さもチェックが必要です。ベビーカーによっては、ハンドルの高さを変えられるものもあります。ママが1人で扱うことが多いなら、折り畳みを片手で操作でき、軽量でコンパクトになるものがおすすめです。
より安い製品をネットや通信販売で購入するにしても、まずは、店頭で実物をチェックすることが大切です。実際の大きさや、折り畳み方、畳んだときの大きさを確認。できれば、子どもを試乗させての小回り感など、使い心地を試してみましょう。
・お散歩がメイン
振動を吸収するクッション性に優れているもの。日よけ機能があるもの。
・0歳から保育園に電車で通う
A型の軽量タイプ。
・外出時に階段をほとんど使わず、主にパパが使うA型のハイグレードタイプもOK。
●重さ・大きさ
ママがメインで使うなら、軽くてコンパクトなものを選ぼう。
●折り畳み機能
ママがメインで使う場合は特に、片手で折り畳みできるかをチェック。
●タイヤ
周囲に悪路が多ければ、クッション性のある大きめのタイヤのものを。
●ハンドル
パパも使うなら、ハンドル位置が調整できるものを。
●カゴ
買い物に利用する場合が多ければ、カゴが大きめのものを。重いレジ袋をハンドルに掛けると、ベビーカーが不安定になります。
イラスト/サカモトアキコ 取材・文/高祖常子