うたと手作り楽器で
「さて、次は楽器を作ろう!」と、西村さんがペットボトルを取り出しました。すると、「ペットボトルじゃ音が鳴らないよ?」と首をかしげる子が。その問いかけに「すばらしい! 音が鳴らないものをどうやって音の鳴る楽器にしていこうかな」と西村さん。子どもの感覚や感性って、大人には計り知れないところがありますね。
ペットボトルや牛乳パックをはじめとする身近な道具を使って、シェイカーや太鼓、レインスティックにギロ、カズーを作ることに。音階などを知らなくても楽しめる楽器は、小さな子どもからあそべるのが魅力です。ペットボトルは、そのまま割箸でこすればギロに変身! ペットボトルのシェイカー作りでは、自分の洋服の模様に合わせて水玉の飾りをほどこす子がいたり、それぞれの個性を発揮しながらみんなのテンションがあがっていきます。
できあがった楽器を使って、今度は全員でコンサート! 音楽にあわせて自分の思うままに、自由に音を鳴らします。みんな、体からあふれてくるものを自然に表現。ルールなんてない、自由なパフォーマンス。体が自然に動きます。
「音楽は年齢を問わず楽しめるもの。特にこの時期の子どもにとって音楽が、ママと一緒に歌ったとか、パパが弾くギターがかっこいいとか、〝楽しいなぁ、なんだか幸せだなぁ〟と親子で一緒に感じられる体験になるといいですね」。
音楽療法にも携わる西村さん曰く、病気で動かないはずの体が、ときに音楽の力で動き出すこともあるそうです。人の根っこに働きかける音楽。生活の中で音楽を感じていけたら、生き生きとした時間をすごせそうですね。
1.牛乳パックを2辺×9cmに切り、1辺を2等分に折った後、写真のように2cm四方の穴をあける。
2.写真のように三角に折る(1辺が重なる)。
3.三角の空洞部分に、ビニール袋をかぶせ、輪ゴムでとめる。
4.余分なビニール袋を切り取る。
福元伶奈ちゃん(4歳)&麻理恵ママ 今まで子どもと楽しんできた音楽は、クラシックやしっとりとした雰囲気だったのですが、今回、打楽器を使ったアップテンポの明るいラテン系で子どもも大喜びしていました。 |
芦田優(ゆづひ)月妃ちゃん(5歳)&桂子ママ 楽器作りは、生活の中の身近なものを使って、親の手を借りなくても簡単にマラカスや太鼓が作れるので、今度はお友達があそびに来たときにでもまた作ろうと思います。 |
金城結(ゆうき)季ちゃん(4歳)、 珠(たまき)季ちゃん(6歳)& 真由美ママ 子どもが大好きな、音楽と工作と絵本、すべてが一緒になって、とっても楽しい時間でした。帰宅したらピアノとあわせてコンサートごっこをしたいそうです。 |
素川琉(るい)くん(3歳)、來(らい)くん(5歳)&みさ子ママ 読んだことのある絵本も音楽とあわせることによって、いつもの読み聞かせ以上に絵本に吸い込まれていました。雨の日など室内あそびの日にまたやってあげたいと思いました。 |
撮影/中島剛 取材・文/山田治奈