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あのママに逢いたい…… 飯田圭織さん

あのママに逢いたい……
飯田圭織さん

モーニング娘。の元メンバーで2代目リーダー。現在は歌手、タレントとして活躍中。元気いっぱいの1歳4カ月の男の子との日常が垣間見えるブログも、ママたちに人気です。

飯田圭織さん
モーニング娘。の元メンバー、2 代目リーダー。画文集『心のスケッチブック。』(近代映画社)を出版したり、『ライオンのマルジャン』(主婦と生活社)でイラストを担当するなど絵の才能も。
●Amebaにて公式ブログ「飯田圭織のいいかおり~」
日々更新中! http://blog.oricon.co.jp/iikaori/

音楽が好きで、曲をかけるとリズムを取ったり踊ったり、手を叩いたり。
「スキ! スキ!」って言って、毎日チューしてくれる。ムスコは自分より大切なかけがいのない宝物です。

 

待ち望んだ子ども!でもつわりが大変だった

子どもが欲しいという気持ちは、ずっとありました。ドリームモーニング娘。のコンサートツアーをしていたので、初期メンバーとがんばりたいという気持ちがあり、終わったら考えようと思っていました。子どもを望んでいましたから、心の準備もありました。妊娠がわかって事務所にも相談。とても喜んでくれてうれしかったです。
 
おなかの子どもが男の子だとわかったのは妊娠5カ月の時。私自身姉妹だったし、思春期からモーニング娘。で過ごしましたから、男の子のこと知らなくて。大丈夫かなと妊娠中からちょっと心配はありました。
 
あと、つわりがひどくて。テレビで食べ物の映像が流れているのを見るだけでもダメ、何メートルか先に飲食店があるともうそれだけでにおいがダメでした。ドラッグストアの洗剤やシャンプーの匂いもダメで本当に大変でした。つわりは妊娠2カ月から3カ月の半ばまで。この期間は、ほぼ炭酸水と果汁グミだけで過ごした感じです。普段から健康に気をつかっていて、しかも今は「おなかに赤ちゃんがいるのに!」って、食べられない自分が情けなかったです。
 
安定期に入るまでは心配だったので、公表せず、つわりがひどいし、公表していないので人にも言えないというつらさがありました。マイナス思考になりがちでしたが、夫が協力的だったのが救いです。普段はキッチンにも立たないのに、食べられそうなときには、野菜を小さく切って冷製パスタを作ってくれたりしました。
 
信号で走ったりするとおなかの赤ちゃんによくないんじゃないかと気になることもありました。「僕たちの子どもだから心配しなくて大丈夫だよ」と言ってくれて、夫の支えが大きかったです。

子育て支援センターでママたちと会話することも

出産は6時間くらいかかりました。妊娠中大変だと、出産はラクと聞いていましたが本当にその通りでした。赤ちゃんは帳尻を合わせてくれるみたい。
 
生まれたばかりの赤ちゃんは紫色っぽくて、しわくちゃでサルっぽかったです(笑)。新生児室には20人くらいの赤ちゃんがいましたが、「一番大きい声で泣いてます!」と看護婦さんに言われるほどで、「元気に生まれてきてくれてありがとう」と心から思いました。
 
今までで一番大変だったのは、夜泣きですね。生後5カ月の時に始まりました。本人は寝ているのに、とりつかれたように泣くんですよ。起こすと「何でボク、泣いてたんだろう?」って感じで、けろっとしているんですよね。今は収まりましたが、あのころは本当に大変でした。
 
産後体調をこわしたことがあります。近くに親もいなくて、頼れる人もなく、乳腺炎と風邪に同時にかかったことがあります。夫は休めず仕事に行ってしまうし、授乳しているから強い薬も飲めない。そんなときに、地域の子育て支援センターに行くようになり、スタッフさんに話したら、「病院に行くときとか、預かるよ」って言ってくださって。産後半年くらいまでは全部自分で抱え込んでしまって、なんだか孤独でつらかったけれど、目の前が開けたような気がしました。
 
子育て支援センターはほかのママたちとなじめるか心配でしたが、ママたちとも話ができるようになりました。みんな子どもの年が近いので「はいはいが遅いみたい」って言うと、「うちもうちも!」なんて。ちょっとした悩みを相談できるのは、とても心強いです。
 
妊娠前からヨガを習っていたので、今は子どもとできるヨガ教室に行くこともあります。いろんなところに連れて行くからか、人見知りもほとんどなく助かっています。

イライラするよりも子どもと一緒に楽しく過ごす

今はよく歩くようになって、毎日大変です。何でも興味があってあちこち行っちゃうし、いろんなものを触ったりひっくり返したり。もともと几帳面な性格で散らかっている部屋や進まない家事にイライラ。そんなことをブログに書いたことがありました。そうしたら「うちも同じ!」とたくさんのメッセージをいただいて。体はひとつしかないから、全部完璧になんかできないし、楽しんで子育てする方がいいと、みなさんからのコメントに気づかされました。だから、手抜きして子どもと一緒に楽しく過ごそうと決めました。昼ご飯も、自宅で手作りと決めていたけれど、「今日は、パンを買って公園で食べよう!」とか。手を抜けるところは抜いていいんだと思えるようになりました。
 
ムスコのおかげで、毎日、濃い1日を過ごさせてもらっています。大変なことが8割くらい。食事はモリモリ食べてくれるんですが、好みじゃないと、グチャグチャしてポンと投げることも。ストレスで「もー!!いい加減にしなさい!」って怒鳴りたくなりますね。もう食事なんか作りたくないって思っちゃう。
 
でも、日々ムスコのできることが増えていって感動します。「ママー」「バイバイ」「カンパーイ」とか、言ったり手振りしたり。タオルを持ってふき掃除をしてみたり、ご飯がおいしいとほっぺに手を当てて、おいしいポーズをしたり。教え込んだわけでもないのに、見て覚えてすごいなって思います。そんな毎日が、“大変”を忘れさせてくれます。
 
子育ての方針は、笑っていること。怒ることはもともと好きじゃないし、怒りって後を引くので。子どもは何がいいのか悪いのかわからないんだから、怒るんじゃなくてちゃんと注意しよう。そしてその後はなるべく笑おうと思っています。
 
子育ては年中無休。大変で、つらいこともたくさんあるけれど、私のところにムスコが生まれてきてくれたことに感謝しています。そして、がんばりすぎずにがんばって、子どもと一緒に成長していかれたらと思います。

 

撮影/福田依子 取材・文/高祖常子

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