離乳食が終わったらどうすればいい?
離乳食が終わったら、すぐに大人と同じような食事ができるわけではありません。消化機能の発達もこれからですし、歯も生えそろっていません。味付けも、4~5歳になるまでは大人より薄味を心がけましょう。今回は、離乳食を終えた後の幼児食のレシピをご紹介します。
滝村雅晴さん
パパ料理研究家。ビストロパパ代表取締役。大正大学客員教授。日本パパ料理協会会長飯士。YouTubeビストロパパCHANNELで、料理教室動画配信中。料理教室、講演のほか、各メディアでも活動し、パパ料理の普及・啓蒙を行う。NHK「きょうの料理」にも出演。
離乳食を終えたら、大人と同じものを食べていいというわけではありません。4~5歳になれば大人と同じ程度のものでよくなりますが、それまでは幼児食時期ととらえて、調理に工夫をしていく必要があります。とはいえ、食べられるものも増えますし、大人の食事にひと手間加えるだけで与えられるものなら助かります。今回ご紹介するのは、奥歯も生えだしてかみ切れるようになる、豚肉を使ったレシピ。いずれも具材の大きさと味の濃さを変えれば親子で一緒に楽しめる料理です。豚しゃぶは、ポン酢などでは味が濃いので、薄めのめんつゆを使います。
立ったり、歩けたりする時期がそれぞれ異なるように、食にまつわる成長具合もそれぞれ違います。具材の大きさ、固さは、成長の様子をみながら調整していきましょう。味付けも濃くならないように配慮します。
ワンポイントの「味付けの目安」は、ほかのレシピでも活用できます。離乳食後期から完了期のお子さん向けのレシピにもアレンジすることができます。
ONE POINT
味付けの目安
今回紹介しているレシピの味付けは、幼児期の平均的な味付けです。幼児食作りでは、離乳食の完了する1歳半~3歳ぐらいまでは大人の1/3~ 1/2 の味付け、3~4歳で2/3の味付けを目安にしましょう。
豚しゃぶ
[材料] ※分量は茹でた後の量
出汁こんぶ | 1枚 |
豚ロースしゃぶしゃぶ用 | 10g |
もやし | 20g |
レタス | 15g |
A | |
・めんつゆ(2倍濃縮) | 小さじ1 |
・水 | 大さじ1 |
[作り方]
❶鍋に水(分量外)と出汁こんぶを入れて沸騰させたら、豚肉、もやし、レタスを茹で、火が通ったら取り出し、小さく切る。
❷皿に盛り付けて、Aをかける。
離乳食後期~完了期に作るなら
◎肉、野菜をさらに小さく刻めば、離乳食後期でもOK !
豚なす味噌炒め
[材料] 作りやすい分量です。出来上がりから食べられる量を取り分けてあげましょう。
豚もも薄切り肉 | 100g |
舞茸 |
50g |
なす |
1本 |
ごま油 | 少々 |
A | |
・味噌 | 大さじ1/4 |
・砂糖 | 大さじ1/2 |
・日本酒 | 大さじ1/2 |
ごはん | 少々※柔らか目 |
白すりごま | 少々 |
※ごまは消化しやすいように必ず擦ったものを
[作り方]
❶肉と舞茸は噛みやすいように小さく切る。なすはいちょう切りに。
❷フライパンを火にかけ、ごま油を入れ、肉、舞茸、なすを炒め、Aを加えて炒める。
❸器にごはんをよそい②を盛り付け、白すりごまをかける。
離乳食後期~完了期に作るなら
◎なすの皮をとる。味つけを薄めに。
◎豚肉は、ひき肉を使うと食べやすい。
◎ごはんは、日ごろ与えている軟らかさに。
撮影/福田依子 取材・文/山田治奈