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あのパパに逢いたい……藤井隆さん

あのパパに逢いたい……
藤井隆さん

朝の連続ドラマでの存在を楽しみにしているママも多いのでは。お笑いタレントから俳優まで、いろいろなジャンルで活躍している1女のパパです。

藤井隆さん
芸人、歌手、俳優と幅広いフィールドで舞台、映画、テレビドラマなどにも多数出演。俳優としてNHK 大河ドラマ『真田丸』や『逃げるは恥だか役に立つ』に出演。2017年10 月よりNHK 連続テレビ小説『わろてんか』に出演中。

子どもがしてくれてうれしかったことなんて、数えきれない。お手紙をもらったり、バレンタインチョコをくれたり。一喜一憂しすぎずに、子どもと一緒に毎日を一歩ずつ楽しんでいけたらと思います。

 

妊娠中は妻への周囲の気遣いがありがたかった

妊娠がわかったときに、仕事場で電話を受けたことは今でも覚えています。二人とも望んでいたことなので、とてもうれしかったです。それまでは特に子ども好きって感じではありませんでしたが、きょうだいの末っ子だし、甥っ子や姪っ子もいたので、自分は子どもの中で育ってきた感じ。親戚の家が託児所というか近所の子どもたちを預かることもあったので、たまに乳幼児にうどん食べさせるのをお手伝いすることもありました。だから好きとか嫌いっていうよりも、子どもがいるのが自然な環境だったんだと思います。
 
妊娠中は妻の事務所のスタッフのみなさんが支え気遣ってくれているのが、とてもありがたかったですね。お互いの親も喜んでくれたし、周囲のサポートはとても大きかったです。
 
僕としてももちろんサポートしましたが、そんなに言えるほどのことはできてなかったと思います。赤ちゃんが生まれたらしばらくはお寿司屋さんや焼肉屋さんに行けなくなるだろうから、妻の体調の良い時は妻がその時に食べたいものを外食したり。あとは未来の話「男の子かな女の子かな」とか、「名前どうする?」とか「ランドセル背負ったらかわいいだろうね~」「どんな遊びするんだろう」なんて他愛のないことをたくさん話してました。
 
赤ちゃんを育んでいる妻がいちばんでしたし、そもそも私ができることは限られてると思ってました。おなかが大きくなったり、体も大変。心配事とも背中合わせ。だから、そんな気持ちをできるだけ軽くできたらとフォローを心掛けていました。
 
妻は服も大好きなので、私がひとりで買い物中にお店の方が「これは奥様に似合いそう」なんてすすめてくださると買って帰ることもありました。妊娠中は町で「おめでとうございます」って声をかけてくださる方もいて、ありがたかったです。

一番大変なのは妻。私はいいとこどり

出産予定日近くなるとマネージャーも気を配ってくれてスケジュールをゆるめに組んでくれていましたし、ありがたいことにおなかの子がいい子だったので(笑)出産に立会うことができました。出産前には、さんま師匠(明石家さんまさん)の番組を義母と妻と一緒にテレビで観て爆笑していました。そのあと陣痛が始まり、病院へ。そのまま出産になったので、ラマーズ法ならぬ「さんま法」って。さんま師匠にも後でお伝えしました(笑)。
 
妊婦健診には何度か同行できました。おなかの中の赤ちゃんは恥ずかしがりやでいつも横向いてたんですよ。だから生まれてきた赤ちゃんの顔を見て、「こういう顔してたんだ!」って思いました。

赤ちゃんが生まれてからの生活は、もちろん1時間おきに泣いたりとか大変なことはあったけど、でも一番大変なのは妻ですから。私の子育てはどこまでいっても「いいとこどり」で楽しいことばかりです。娘は10歳になりましたが、それは今も継続中です。新生児の時は沐浴もよくしました。耳にお湯が入らないように手のひらで頭を支えながらゆらゆらすると、とても気持ちよさそうだった。仕事中でも時間が合えば自宅に戻ってお風呂に入れたことも数回ありました。バスタオルでくるむとジッとして落ち着いている姿が可愛くて毎回楽しみにしてました。

子どもが小さくてもしっかり伝える

娘には事あるごとに「あなたが生まれてきたことをたくさんの方にお祝いして頂いたんだよ」と伝えています。
 
小さい頃から叱るというのはあまりなかったような気がします(笑)。言葉がわからない頃でも、コンセントを指さして「これは危ないよ」と伝えるとコックンと頷いたり、「このドアは指を挟むと痛いからダメだよ」と言うと目をしっかり見てくれて、なんだか伝わったな~という気がしました。気のせいかもしれないですけどね。いわゆる「赤ちゃんことば」で話すこともほとんど無かったと思います。
 
でもそれも妻ができるだけほかのお子さんと比較しないよう心がけて娘と向き合ってきてくれたからこそ、そんな風に対応できたのだと思います。もちろん親ですから焦ったり、心配したりはたくさんあったと思いますが、「なんでできないの?」というような赤ちゃんが答えられないような質問は無かったと思います。

 

子育てに限らず妻の考え方は「こうあるべき」より「こうありたい」に近い印象です。僕の考え方を尊重してそこに寄せてきてくれるから、妻の考え方を尊重したいと思っています。娘は家族の中で一番と言っていいほど本が好きで、絵を描くのも上手なんです。当たり前ですが、私たちが子どもの将来を勝手に見据える動きは控えてます(笑)。

娘にも娘の意見や考え方があるということを尊重するようにしているので、正面切ってぶつかることはないんです。たとえば「お風呂に入ったら?」と声をかけたときに、「じゃあ、これを読み終わったら入るね」という具合です。読みたい気持ちが勝ってあまりにゆっくりページをめくっていたような気がしますけどね(笑)。
 
赤ちゃんの時から「うーうー」とお話し好きだった娘。話し好きは今も続いています。娘がいてくれることで、僕も、妻も、祖父母も笑顔になります。

 

「酒と涙とジキルとハイド」
公演会場/東京芸術劇場 プレイハウス
公演期間/2018年4月27日(金)~5月26日(土)

 

作・演出の三谷幸喜が、ロバート・ルイス・スティーヴンソン原作小説「ジキル博士とハイド氏」を題材に、二重人格者の悲劇を喜劇に仕立てた本作品が、片岡愛之助さん、優香さん、藤井隆さんらの初演メンバーが再集結し、再演されます。

衣装/Shinya Yamaguchi 撮影/福田依子 取材・文/高祖常子

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