2003/4/30
◆子育て家族のアウトドア講座 第二話◆
「タンポポでコーヒーを作る」
陽がさすと初夏のような気持ちになるくらい暖かくなってきました。みなさんの足元には、様々な野草の花が咲いていると思います。今回は、その中でもよく目にするタンポポにフォーカスしてみたいと思います。実はタンポポの根っこでコーヒー(実際には、コーヒーの味がするノンカフェインの飲み物)が作れるのです。
タンポポのどこの部分でコーヒーを作るかって?それは根っこの部分なのです。では、タンポポの根っこって、どうなっているかご存知でしょうか?タンポポの根っこって、ゴボウのように太いのです。河原などのタンポポが比較的集まって咲いている場所を探して、根っこごと引っこ抜いてみましょう。
初めて根っこを見るのなら、せっかくなので子供たちにスケッチしてもらいましょう。このタンポポの根っこを二十本ほど採集して帰ります。
さて、ここからが作り方です。
まず、葉の部分を切り落とし根っこだけにし、よく洗います。
洗った根っこは、5mmくらいに刻んで新聞紙の上に広げて、風通しの良い日陰で数日間自然乾燥させます。天気が良ければ2〜3日で乾燥します。乾燥させた根っこをフライパンでやや焦げ目が付くまで炒ります。強火で炒るとすぐに焦げてしまいますので、中火で小刻みにフライパンを動かしながら丁寧に炒りましょう。
お好みの色に炒ったら、よくさましてから、コーヒーミルで粉砕して、あとは通常のコーヒーのようにドリップして飲みます。
炒り方が弱いとちょっと拍子抜けの味になりますので、しっかり炒った方が美味しく仕上がるようです。
タンポポコーヒーは、ノンカフェインなので胃腸の弱い人でも楽しめますし、多くのミネラル(鉄分やカリウム)やビタミンA,Cを含んでいますので、胃の働きをよくし、消化を促します。また、血液を浄化する働きもあるそうです。
完成したタンポポコーヒーは、是非、次のピクニックの時に持参してください。小さなケトル(自宅にあるヤカンで十分です)とアウトドア用の携帯用コンロがあると便利です。コンロはアウトドアショップや登山用品店に行けば売っています。snowpeak、プリムス、EPIといったブランドのものがあり、小さいものでは、重さが70g前後で、サイズは収納した状態で卵くらいになってしまうほどで、これに燃料(ガスが取り扱いやすいです)のカートリッジを取り付けて使用します。最近の携帯用コンロは高性能化が進んでおり、2500kcalほどの火力が出ますので、お湯くらい簡単に沸いてしまいます。価格は6,000円前後からあり、アウトドア用ということでとても丈夫にできています。一度購入すれば10年間くらいは使用できますので、安い買い物と言えるのではないでしょうか?せっかくなので、コンロを使う時に、子供たちに火の扱い方を教えてあげましょう。
タンポポコーヒーを飲みながら、子供達と一緒に、図鑑を見ながら周りの植物や昆虫を観察するのも楽しいものです。最近は、わざわざ図鑑を購入しなくても、身近な生物を確認するくらいの図鑑であれば、目的のホームページを検索エンジンで探して、カラープリンタで打ち出せば立派な図鑑が作れちゃいますから、便利な時代になったものです。
【次回予告】
・タープ