2003/9/11
◆子育て家族のアウトドア講座 第7回◆
「お父さんのファーストエイドスキル」
雨ばかりの夏休みでしたが、お盆が過ぎ少しずつ涼しくなってくるとキャンプに最適な季節になってきます。キャンプの本当の楽しさが満喫できる季節ですね。真夏に汗だくのキャンプしか知らなかった方は、ぜひ、秋のシーズンのキャンプを楽しんで欲しいと思います。
そこで今回は、回数が増えるキャンプ最適シーズンに向けて、キャンプに必要なファーストエイドについて書いてみたいと思います。ファーストエイドというキーワードはアウトドアに興味のある方であれば、いろんなところで読んだり、聞いたりしているとは思いますが、実際に実践している人ってどれくらいいるのでしょうか?
ここでは、いくつかの遭遇しやすいトラブルに絞って紹介したいと思います。まず、キャンプに出発する時には必ず救急箱を持っていくよう心がけたいもので、自宅にある救急箱をそのまま持って行く、というのが手っ取り早いですが大きくかさばるのが嫌であれば、必要なものに絞ってお薬などを持って行きます。
子供と言えば、発熱。こればっかりは、いかんともし難いですね。出発前夜、キャンプ場へ向かう途中の車中、キャンプ場の夜など、ところかまわずアクシデント発生です。なので熱冷ましは必携です。最近は熱冷まシートという便利なものもありますので用意しておきましょう。
【遭遇しやすいトラブルその2】
これは子供だけじゃないトラブルですが、腹痛・下痢です。見知らぬ土地でちょっと冒険して見知らぬ物を食べてしまったり、調子にノって暴飲暴食をしてしまったり、腐りかけたものを子供が食べてしまったりして発生します。正確ではないちょっとした知識でキノコや山菜を採集して食べるのも危険です。下痢止めを持参するとともに、キノコなどは中途半端な知識では絶対に採集して食べないようにしてください。胃薬もあると助かります。
【遭遇しやすいトラブルその3】
虫刺されはキャンプにおけるトラブルの代表格のようなものですね。ハチをはじめとし、ブユ、ムカデなどがいます。刺されなくても触るだけで被害を受ける毛虫や毒蛾も要注意です。坑ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏を用意しておきます。海では、クラゲやイソギンチャクにも刺される可能性があります。テントの外に脱いだ靴を置いたまま寝てしまうと、翌朝その靴の中にムカデが入っていることがありますので、履く前にチェックするか、靴もテントの中に入れて寝るようにしましょう。
【遭遇しやすいトラブルその4】
はしゃぎ過ぎた結果が危険な行動につながり怪我をしてしまうことになりかねません。包帯、ガーゼ、消毒用エタノール、絆創膏などを用意しておきます。まぁ、たまのキャンプではしゃぎたい気持ちはよく理解できますが、そこは一家の主として冷静さが欲しいものです。
【遭遇しやすいトラブルその5】
キャンプでは、ランタン、ストーブ、焚き火など火を扱うシーンがたくさんありますので、うっかり道具の熱くなった部分を触ってしまったりして火傷をしてしまうことが少なくありません。火傷はとにかく長時間冷やすことです。これで後の症状の程度が決まります。近くに渓流があればその流れで、なければ炊事場の水道で少なくとも1時間は患部を冷やし続けましょう。水場が近くにない時は、クーラーボックスの中に入っている氷をタオルで包んで患部にあてます。
以上のような薬やグッズを救急箱に入れて用意します。キャンプ専用の救急箱(袋でもOK)を用意しておいて、いつもキャンプ道具のそばに置いておけば忘れてしまうことも少なくなります。最近は100円ショップでも気の利いた小物入れが売ってますので、そのようなものを利用するのもいいかもしれません。また、保険証のコピーも忘れずに救急箱の中に入れておきましょう。
最後に行動面ですが、家族(自分も含みますが)が上記のようなトラブルに見舞われた場合、お父さんは慌てず騒がずスムーズに対処できるよう日頃から考えておきましょう。症状が少しひどい場合には、帰宅後必ずお医者さんに診せるようにしましょう。
「普通に楽しくアウトドアグッズを使っている場面だが、トラブルの危険性は常に潜んでいる。」 |