2003/10/9
◆子育て家族のアウトドア講座 第8回◆
「いいキャンプ場の条件」
フィッシング、トレッキング、サイクリング、温泉巡りなどなど、みなさんはキャンプに出かけてどんな遊びをしますか? 実は子供連れでのキャンプの場合、キャンプ以外の遊びの時間を作り出すのはけっこう難しかったりします。 特に一泊二日のキャンプで、アウトドアクッキングを含むキャンプをしていては、テントサイトを離れて遊ぶことは、初心者であればあるほど、効率的な作業ができないので困難になります。
そこで少しでもキャンプサイトで快適に過ごすために、“いいキャンプ場”というのを選択する必要性が出てくるのです。キャンプに出かけて一泊二日のほとんどの時間を不快なキャンプ場で過ごすことは、とても辛いです。滞在中も辛いですし、楽しい想い出にもなりませんからね。
では、どんなキャンプ場が“いいキャンプ場”なのでしょうか?
・フライフィッシングができる渓流がサイトのすぐ脇を流れている
・キャンプ場を起点にいくつもトレッキングルートが整備されている
・キャンプ場内で果物狩りができる
・キャンプ場内に温泉がある
・キャンプ場内に子供用の遊具がある
・キャンプサイトに電源があって電化製品が使える
・地面で直に焚き火ができる
・素晴らしい自然の風景が見渡せる などなど・・・・・
というように、贅沢を言えばキリがありません。
しかし、キャンプという素朴なアウトドア遊びを楽しむのに、そんなに贅沢な要素は必要ありません。私が小学校低学年からこの年齢になるまで30年間の間キャンプを毎年何回も楽しんできて考える“いいキャンプ場”の要素というのは、以下の3点に集約されます。
(1)芝生のキャンプサイト
この条件が満たされればかなり快適なキャンプが満喫できます。ほとんどの場合、ペグがスムーズに打ち込めますので、テントやタープが初心者でも簡単に設営できますし、キャンプ中、裸足で過ごせる気持ち良さは、何物にも代えがたい快感があります。また、石ころなどの突起物が落ちていないので、怪我をする可能性も極端に少ないですし、雨が降ってテントのボトムに土汚れがつきにくく、キャンプ後のメンテナンスが楽になります。
(2)清潔なトイレと炊事場
衣食住をアウトドアで済ませるわけですから、少しでも汚れからは隔離されていたいのは人間の心情。実際に汚れる不快感から逃れるとともに、不潔な光景を見ることによる精神的な不快感からも逃れたいものです。だから、トイレや炊事場がいつも清潔なキャンプ場は、余計な不快感を持たずに済みます。
(3)車の乗り入れができ自由にレイアウトできるキャンプサイト
テントやタープは、風向きや太陽の向きを考慮して設営しますので、それらを自由な位置にセッティングできる、ゆったりとした広さのあるテントサイトは重要です。その設営されたキャンプサイトの脇に車が止められれば、荷物の積み下ろしが楽になりますし、ちょっとした買出しや温泉へ出かける時も時間のロスがありません。また、ゆったりしたスペースがあれば、キャンプサイトの脇でフリスビーやキャッチボール、凧上げ、ラジコンなどのちょっとした遊びができるので、小さな子供と遊ぶには十分ですし、隣のキャンプサイトとある程度距離が保たれることでプライバシーも守れます。
以上の3点が満たされているキャンプ場であれば、不快な思いをすることはまずないと思います。あとは、キャンプをされるみなさんのレベルに応じて、条件を追加されればよいと思います。
ネット上に日本中のキャンパーがお気に入りのキャンプ場を紹介しているホームページがたくさんありますので自分の好みに合うところを探してみて下さい。最近はデジカメの普及で写真付きで紹介されているところがほとんどです。
自分の好みや家族のキャラクターにあった要素を探してみてください。
余談ですが、「キャンプは夏休み」という間違った認識の人たちでごったがえす季節のキャンプ場は、どんなに自由にテントを設営できるキャンプ場であっても、混み合って隣のサイトのとの距離が近くなってしまいます。しかし、本当にキャンプが好きな人たちがキャンプを楽しむこれからがキャンプ場も空いていてゆったりとキャンプを楽しめる季節なのです。こんなことも快適なキャンプを快適に楽しむための条件だったりするのです。
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次回予告「キャンプ場でのマナーとルール」
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「芝生のサイトではなかったが、自由なサイトレイアウト、車の乗り入れOK、直火可、渓流がキャンプ場内を流れるなど好条件が重なったいいキャンプ場。」 |
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「草地の快適なサイト。椅子やテーブル無しでのんびり過ごせる。」 |
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「こんなトレイルの入り口がキャンプ場から続いているところもある。」 |