2003/12/4

◆子育て家族のアウトドア講座 第10回◆

「親子キャンプ防寒対策/ウェア編」



12月に入り、冬本番になりました。街角でもマフラーを首に巻いたり、襟元のファーが暖かそうなアウタージャケット姿の人も多く見かけるようになりました。実は、キャンプ場は寒くなったこれからの季節が空いてて、いい季節でもあります。星はキレイに見えるし、焚き火も楽しいし、鍋物・煮物を中心としたアウトドアクッキングがもっとも美味しくいただける季節でもあります。雪が降ったスノーキャンプでは、別世界の自然の美しさや楽しさが満喫できるのです。

慣れてきた方々は、人の少ないこの季節にのんびりキャンプを楽しんでいるのです。この寒いのに、わざわざキャンプをするなんて!と思われる方もいらっしゃるでしょうが、一度体験すると病み付きの魅力があるのです。 そこで、今回は、キャンプでのウェアの防寒対策をご紹介します。

基本的なスタイルは、肌に近いところから順に
@1st(アンダー)レイヤー:アンダーウェア(下着)
A2nd(ミッド)レイヤー:ミドラー1(長袖シャツ、カットソー等)
B3rd(ミッド)レイヤー:ミドラー2(セーター、フリースジャケット等)
C4th(アウター)レイヤー:アウターウェア(パーカ、ダウンジャケット等)
というふうに“レイヤード(重ね着)”で体感温度をコントロールします。

真冬でも晴れの日に日光を浴びて遊び回るとTシャツ一枚で大丈夫な場合もありますし、逆にめいっぱい着込んでいないと寒くてたまらないといった状況があるのが日本の冬の気候です。下手に終日厚着のままで過ごしてしまうと、汗をかいて、それが冷えて風邪をひいたりする場合もあるので、上記のレイヤードをタイミングよく着たり脱いだりすることで、体感温度を調節するのです。
特に子供達の場合、日中の活動量が多いので大人よりも薄着でいい場合が多いものです。適宜様子を見て(場合によっては、首元に手を入れて汗をかいていないかチェックする)その都度、着せたり脱がせたりしてあげましょう。

では、各レイヤー(層)毎にどのようなものがあるかご紹介します。

@ 1st(アンダー)レイヤー:アンダーウェア(下着)

コットン100%のTシャツが多いですが、強い冷え込みが想定される場合には、化学繊維(例えば、ミズノのブレスサーモhttps://www.mizuno.co.jp/breath/breath/)が採用され暖かい素材のものが発売されていますので、その使用をオススメします。また、化学繊維は汗を含みにくく、かいた汗を早く肌から離す機能を持っていますので、自分がかいた汗で冷えてしまうことを未然に防いでくれます。

A 2nd(ミッド)レイヤー:ミドラー1(長袖シャツ、カットソー等)

素材には、コットン、アクリル、ポリエステル、ウールなどがありますが、ポケット付(使い捨てカイロ等を入れることもありますね)のものであれば、日頃愛用されているものでよいと思います。ただ、アクリル製品は保温性が落ちると言われています。

B 3rd(ミッド)レイヤー:ミドラー2(セーター、フリースジャケット等)

最近では、フリースのセーターやジャケットが広く愛用されていますし、価格も安くなりましたので、すでにお持ちの方も多いと思います。フリースは軽くて暖かいだけでなく、速乾性にも優れています。これもA同様、アクリル製品は保温性も低く、耐久性もありませんので、ポリエステル製品を確認して購入しましょう。ただし、熱に弱いので、焚き火の火の粉などで簡単に穴が開いてしまいますので、焚き火を楽しみたい方は熱に強いウール製品をオススメします。

C 4th(アウター)レイヤー:アウターウェア(パーカ、ダウンジャケット等)

上着ですね。ナイロン製品を中心に、防風性の高いものを選びます。人間は風による体感温度の低下がダメージがあるので、風を肌に当てないようにするのが基本です。その次に体の周りの空気を動かさないこと(体の周りの動かない空気のことを“デッドエア”と言います)が重要です。せっかく体温で暖めた空気を保持しよう、という考えです。したがって、アウターも腰の部分が絞れるようになっているものがいいですね。代表的なものに、マウンテンパーカやウインドブレーカーなどがあります。もっと暖かさを求めるのであれば、ダウンジャケットの右に出るものはありません。特にじっとしている場面が多いキャンプではダウンジャケットは欲しいところです。

以上、それぞれのレイヤー毎に、安価な製品の多い量販店からアウトドア専門ショップまで、子供向け、女性向けの防寒ウェアが多数販売されています。もちろん専門ショップで販売されている製品の方が作りもしっかりしていて丈夫ですが、安価だからと言って暖かくないわけではありません(特に最近の安価なウェアはあなどれません)ので、素材に注意して、お気に入りのデザインのものを選べばよいと思います。
また、子供達がいる場合、着替えが増えます(荷物が嵩張る)が余裕を持って多めに持って行かれることをお勧めします。特にキャンプなどでは子供達ははしゃいで元気に遊び回ってウェアを汚しますのでその備えのためです。

次に、上記以外のものについて、防寒のポイントをいくつか紹介します。

・三つの首を守れ

寒さは、“首”という名がつくところからやってきます。上から首、手首、足首です。首にはマフラーやバンダナを巻き、手首は手袋(袖が長めで手首が完全に隠れるウェアがいいです)、足首には長めの靴下やハイカットのブーツを着用すると暖かさが増します。

・末端を冷やさない

人間の体温の一部は、頭部から発散されるといわれています。それには帽子が効果絶大です。頭は人間の中枢部分、冷やしすぎると注意力が散漫になり、大きな事故にもつながりかねませんので、毛糸のワッチキャップなど暖かいものをかぶりましょう。ワッチキャップタイプは耳まで隠せるので暖かさも倍増です。野球帽タイプのものは、イヤーバンドやイヤーマッフルなどの耳を暖めるための道具も加えると暖かさ倍増です。
頭もそうですが、足も冷やしてはいけません、厚めの靴下や靴下の二枚重ねなどをし、ブーツなどの冬用の靴を履きます。トレッキング用のスパッツを足元に装着するのも寒さが防げ、靴の中への雪の侵入も防げます。最近では、靴のつま先部分に入れる使い捨てカイロなども発売されています。ただ、成長の早い子供達のために、高価なブーツを購入するのはもったいないので、ゴムの長靴も使えます。これだと絶対に濡れないですしね。

長靴は濡れないし、火の粉程度では穴が開かないし、ズボンの裾の汚れない。
防寒だけでなく、シーズンを通して活躍してくれるアウトドアギア。


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次回:親子キャンプ防寒対策/装備・料理編


子育て家族のアウトドア講座

明石信宏

子供の頃より家族と野山を舞台に自然に親しみ、アウトドア遊び好きと生き物好きをライフスタイルとする。学生時代よりアウトドア雑誌の取材、執筆、テレビ/ラジオの企画、出演、イベントのサポート等を手掛け、現在もサラリーマンの傍ら 、アウトドア関連の活動を続ける。自然を感じることの醍醐味と大切さを一人でも多くの人たちに伝えたい!

九州アウトドアネットワーク
トータスガーデン
主宰

熱血パパの子育て日記

かつて福岡で暮らしていた頃の、息子さんと熱血博多っこパパの子育ての歴史。

5回完結

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