2004/5/13
◆子育て家族のアウトドア講座 第17回◆
「スローな天気予報」
昔から経験的に生き物の行動や変化を観察して天気を占うことは、いろんなところで行われてきました。生き物は空気中の湿度の変化や気圧の変化を感じとる能力に優れているようです。例えば、以下のようなことが挙げられます。
・蟻が家の中に入ってくれば雨
・池の鯉がはねれば雨
・フクロウが鳴けば晴れ
・トンビが高く舞えば晴れ
ここでは、手軽に身近で実践できる方法をご紹介しましたいと思います。それはアマガエルの行動を観察して天気を予測する方法です。アマガエル(雨蛙)というくらいですから、その名前からして雨と関係があるのは明白ですが、このことを意識していた人はどれくらいらっしゃるでしょうか?
アマガエルは空気中の湿度が高くなると草木やブロック塀などの高いところへ登るという習性を持っており、これを利用して天気を予測するのです。私も子供の頃から、「今日はアマガエルが腰の位置よりも高い場所で鳴いているからもうすぐ雨が降る」なんとことを自然と言っていました。あるところでは、このアマガエルによる天気予報の的中率が100%に近かったというところもあるそうで、外れてばかりの昨今のテレビの天気予報よりも、もしかしたらアマガエルくんの方が的中率は高いかもしれませんね。
このアマガエル、小さいので子供のペットとしてもよいですし、虫を食べてくれるので庭の植え込みやベランダの植木鉢に放しておいて、タイミングが合えば、行動を観察して天気予報してみましょう。きちんと餌を与えて世話ができるのであれば、通気性のよいケージで天気予報師という名のペットとして飼育して、子供たちに観察させるのもおすすめです。
飼育していて、アマガエルが高い場所に登ったら雨が降る前ぶれで、下の方にいてじっとしていれば晴れです。餌は、小型の蛾や蝶、ハエ、コオロギなどです。けっこう食べます。太り過ぎたら餌を減らしてください。 こんなことを続けていると、アマガエルを観察しなくても、空気中の湿度の高さを自然に感じとる感覚を子供たちは身につけ、生活に応用するようになるかもしれません。
キャンプやアウトドア遊びに出かける前に天気予報を確認するのは当たり前ですが、通常、新聞やテレビの天気予報を確認するのが一般的だと思います。でもたまにはこんなスローな天気予報はいかがでしょうか?