2005/3/10
◆子育て家族のアウトドア講座 第28回◆
「荷造りのワンポイント」
「旅は計画の段階から始まっている。」とよく言われますが、キャンプは出発前の準備から始まっています。キャンプで楽しく快適に過ごすためのコツのひとつに、大好きなキャンプ道具たちをたくさん車に積まなければなりません。特にオートキャンプでは、道具の量も多く、道具自体も大きくなるばかりです。だからといって、その大量の荷物を積むために1BOXやステーションワゴンが必要かと言えば、そうではありません。クーペやセダンでも充分それらの荷物を積載することは可能なのです。要するに荷造りの仕方次第なのです。いろんな空間を利用して綺麗に積めた時は、積めたこと自体に快感さえ覚えるほどです。そんな荷造りのポイントをいくつか紹介してみたいと思います。
【視界の確保も考えつつ積載する】
ステーションワゴンは積載量があるように思えますが、バックミラーでの後部視界を考えた場合、セダンなどと比較すると、それほど積載量が大きいというわけではありません。このタイプではカーゴスペースの奥行きが利用できるので、キッチンやツーバーナーなどの大きくて重いものは縦置きでにすると、奥の方に入れている道具でも出し入れが楽になります。
【トランクスルーはダメ】
トランクスルーは、荷崩れしやすいし、有効容積を失うだけなので、スキーの板などの長寸ものを積む時以外は利用しないほうが賢いです。大きな空間に荷物を効率よく積載するのは案外難しいもの。100円ショップなどでも冷蔵庫の中や棚を小分けにするグッズが売っているように、最後列のシートの背もたれやテーブルの天板などを利用して、空間をいくつかの空間に分けた方が効率的に荷物を積めますし、出し入れも楽になります。大きな空間にごちゃっと荷物を積んでしまうと、奥の荷物だけを取り出したくても、全部荷物を出さないと取り出せない、なんてことになってしまうことさえあります。
【クーラーボックスは手前に】
キャンプに行く時は、ほとんどの場合、途中で食材の買い出しをすることになります。満載の荷物の中でもクーラーボックスは、後で蓋の開閉ができるように上に荷物を載せない状態で積んでおくのが理想的です。買い出したものが入れやすい場所に積まれていなければならない、ということは、ハッチやドアの一番手前に置くのがベストということになります。もし、1BOXタイプの車で座席に余裕がある場合には、座席に置いておくのもひとつの方法です。 ※クーラーボックスの中は・・・ 食材を保冷するのに保冷剤が市販されていますが、これが結構かさばってしまい、せっかくのクーラーの容量を無駄使いしてしまいます。そこで、炭酸ではない飲み物が入ったペットボトルなどを凍らせておけば、それ自体が保冷剤の役目をしてくれるので一石二鳥。ロックアイスを保冷剤として入れておいて、融けたら飲料水にするというのも常套手段です。
【小物は専用ケースを】
キャンプには、食器から調味料までいろんな細かい物もたくさん持って行くことになります。これらは動かす手間と紛失を未然に防止する意味でも、コンテナやバッグなど専用のケースを用意して、その中に一括して収納しておきましょう。これらのケースはわざわざアウトドア用を購入しなくても、近所のスーパーなどで安く入手できるものでかまいません。食器類は洗った後の乾燥も考慮して、風通しの良い籠のようなコンテナにするとか、調味料のような小さいものはトートバッグのような布製バッグに入れておくと、わかりやすい上、すき間などのデッドスペースになりそうな小さなスペースにも入れやすいです。
【長尺ものは隙間作戦】
ステッキ状に収納できる椅子、ツーバーナーなどのスタンド、タープのポールなどの長尺ものは、後部のトランクルームに積むのではなく、後部座席の下など隙間を活用して積みましょう。車のタイプによっては、ロール状に丸めたウレタンマットも座席の下に収納できます。こうやって収納すれば、座席の方からでも取り出しが楽にできます。
【ハンガーも活躍】
衣類を全部バッグに入れておくのは、気温の変化に対応する時にちょっと面倒。なので、車の中には家族分のハンガーを入れておくと便利です。そしてぱっと羽織れるように上着をかけておくのです。クリーニングに出すとついてくるワイヤーのものがかさばらないし、いざとなれば変形させて他の用途にも使えます。
バックパッキングの一人用・一泊用の道具だけでもこれだけあります。 これが家族全員分となるとかなりの量になるので、うまく工夫して積載しましょう。 |