2005/7/28
◆子育て家族のアウトドア講座 第33回◆
「クーラーボックスの使い方」
クーラーボックスは、その使い方で性能を引き出せるかどうかが変わってきます。低温で食材の鮮度を保つのが目的なので、保冷力の高いものを選ぶのは最低条件です。大きさは、4人でキャンプ1〜2泊分の食材や飲料を入れると仮定した場合、50リットル前後のハードタイプのものが定番です。
【性能を引き出すポイント】
・置き場所に心配り
断熱性があると言っても、所詮はただの箱です。キャンプ場では、日陰の涼しいところに置きましょう。
・なるべく開けない
クーラーボックスの断熱性に頼って保冷しているので、可能な限り開け閉めしないようにし、開ける時も全開せずに少し開けて中の物を取り出すようにしましょう。
・長持ちする氷を使う
かち割りの氷ではなく、かたまりの角(板)氷を使うことで解けてしまうまでの時間が稼げます。ただし、角(板)が入っているビニール袋は弱く、穴が空いている場合があるので、購入したら強いビニール袋に入れて使います。そうすれば、氷が解けた冷たい水も飲み水として利用できます。
・冷たさを伝える
空気はもっとも断熱性の高い素材です。なので、空気と触れず、氷の冷たさが可能な限り食材に伝わるような工夫が必要です。飲み物などは、氷水の中で冷やすのが最も効率的に冷やせますし、食材であれば、水を入れて密閉したビニール袋を氷の上に置き、そのビニール袋に食材ができるだけ触れるように入れます。
※青いゼリー状の薬剤が入った保冷剤は再利用できる上、スペースを取らずに便利ですが、冷却効果はイマイチです。
【食材の配置】
クーラーボックスの中に入れる食材には定位置があります。まず、底に氷を置き、その周辺や上にペットボトルや牛乳パックなどの飲み物。そして中間に肉や魚などの保存が利かないもの、一番上に野菜や果物などです。50リットルと聞くと大きいように思えますが、実際に食材を入れてみるとそれほど大きくないことがわかりますので、冷やす必要がない食材については、クーラーボックスに入れないようにします。
【手入れの仕方】
キャンプの最終日に、中の食材がなくなった時点ですぐに洗っておきましょう。特に魚を入れた場合には、洗浄が早ければ早いほど、匂いが残りませんので行動は迅速に。少なくとも帰宅して、その日のうちに洗いましょう。クーラーボックスは水だけで洗えばOKです。海水に含まれる腸炎ビブリオ菌なども水道水で死滅すると言われています。気になるようであれば、洗った後、直射日光にあてて日光消毒をしましょう。どうしても匂いが残るようであれば、“お酢”が使えます。酢には殺菌・消臭作用がありますので、水を張ったクーラーに薄めて入れたり、ティッシュなどに染み込ませて拭きましょう。お寿司屋さんはこのやり方で調理場の臭いを消しているそうです。メーカーの取扱説明書にも“熱湯の使用は厳禁”と書かれていますが、これは本当なので厳守です。