2005/8/4
◆子育て家族のアウトドア講座 第34回◆
「虫除けを考える」
子育て家族でキャンプを楽しく過ごすためには、虫除け対策が必要不可欠です。特に夏はとても虫が多くきちんと対策をしておかないと不快なキャンプになってしまいます。皮膚の柔らかい子どもたちは特に、虫たちのターゲットになりやすいので、対策はきちんとしましょう。
キャンプで寄ってくる虫にはいろんな種類がいますが、大きく分けて二種類います。ひとつは、ランタンの灯りに集まってくる蛾を中心とした虫たち、もうひとつは人間の血を吸いたい蚊軍団です。前者は、楽しい晩御飯時にテーブルの上のランタンの周りにわっと押し寄せて来たら、食事するにも余裕がなくなってしまい楽しさも半減です。蛾の仲間など明るいところを好む虫を除ける対策としては、より明るいランタンをテーブルから離れた場所に置き、暗い方のランタンをテーブルの上かその近くに置くようにして、明るい方のランタンの方に虫が行くようにしむけます。
次に蚊軍団です。蚊の対策は、いくつかのステップがあります。
<Step-1>
服装。夏は暑いですが、できるだけ、長袖、長ズボンの着用をこころがけましょう。特に紫外線が苦手なお母さんは、紫外線対策も兼ねて必須ですね。
<Step-2>
次は、テントの設営場所を考慮します。溜池や水溜りなど水のある所から離れた場所に設営します。水がある所は、蚊の温床になっている可能性が高いのです。また、夜中、蚊がテントの中に入ってきて、耳元でブーンと飛ばれたら、不快な夜の始まりです。テントの出入りの時には、テントの入り口を小まめに閉めるようにして、蚊の侵入を防ぎます。これは寝ている間にマムシなどの毒蛇やムカデなどが侵入することも防いでくれます。
<Step-3>
テントサイトに蚊除けのための対策を行います。スタンダードなものは、蚊取り線香ですね。他には、虫除けキャンドルや電池式の蚊除けマット、置くだけで蚊がよってこない虫除け剤などもあります。これらをテーブルの足元やキッチンスペースの蹴飛ばしにくい場所においておきます。ひとつのテントサイトで2,3箇所は置きたいものです。
<Step-4>
最後に、虫除け薬ですね。スプレータイプのものがメジャーですが、皮膚にまんべんなく塗れないので、ウェットタイプで塗るタイプも試してみてください。まんべんなく塗りやすいのでおすすめです。ただし、虫除けは効果が長続きしにいくので、定期的に塗るようにしましょう。特に首や耳の後ろなどに塗るのを忘れずに。ただし、皮膚の弱い小さな子どもはかぶれたりしないように、初めて使うものは様子を見ながら使用しましょう。
また、キャンプ場の内外を移動している時もきっちり虫除け対策したい方は、蚊取り線香を携帯用ケースに入れて腰にぶら下げたり、虫除けシールや虫除けリングといった身体につけるタイプの虫除けも発売されていますので、好みに応じて使い分けてみてください。超音波を出して蚊を寄せ付けない、というグッズも販売されていますが、効果のほどは“?”という感じです。
最後に、蚊や蛾以外の虫対策をいくつか紹介します。ひとつは、スズメバチ。スズメバチは黒いものに寄ってくると言われています。なので、黒い服装はキャンプ場では厳禁です。次に毛虫。毛虫が木の枝からぽとっと落ちてくるとぞっとするお母さん方って多いですよね。そうならないように、木の真下にテントを設営するのはやめておきましょう。さらに毛虫が頭の上に落ちてくるのはもっと最悪です。帽子をかぶる様にしましょう。毛虫は、種類によっては触るとかぶれたり、腫れたりすることがありますので、小さな子どもには、どんな種類の毛虫でも触らないように教えておきましょう。