2006/6/15
◆子育て家族のアウトドア講座 第53回◆
「覚えておきたい、水を確保する方法」
キャンプの時は、通常、ポリタンクなどで水を持っていったり、キャンプ場現地で汲んだりしますが、万が一、水場が見つからない、水道が壊れているといったトラブルに見舞われることは無きにしも非ず。また、災害時の緊急対処法としてという意味でも水を自ら確保する方法を覚えておくことはとても大切です。ここでは、原始的な方法も含めて例をご紹介します。
<雨水を缶などに受ける>
雨が降っていたら、とにかく容器に雨水を受けておきます。雨水は通常でも食器洗いなどには重宝します。
<ビニールシートでため池を作る>
雨が降っている時、地面を掘って窪ませて、そこにビニールシートを張って池を作ります。
<植物の葉っぱについた朝露を集める>
早起きして、植物の葉っぱについている朝露をコップなどに集めて回ります。水を確保することの大変さを実感できます。また、植物にビニール袋を被せておくと、植物から出る水分がビニール袋に付着します。
<ペットボトルで濾過装置を作る>
ペットボトルの底を切り取って、一番下(飲み口側)から小石、小砂利、砂、消し炭、細かい砂、毛糸や麻という順番で重ねて上から水を注ぎます。山の中の渓流などではこの濾過装置を通した状態で飲めますが、万全を期するなら濾過した後、一度沸騰させて飲みましょう。
<日光を利用する>
地面に穴(直径50cm前後、深さ30cm前後)を堀って、掘った穴の中の中心に水をためる容器を置きます。次ぎに大きな黒のビニール袋を広げて穴の上に被せて、ビニールの四隅を石などの重石で固定し、最後にビニール袋の真ん中に小さな石を乗せて ビニールの中央が凹むようにします。しばらくすると太陽の熱で土に含まれる水分が蒸発し ビニールの裏側に付着し、こうやってできた水滴が傾斜のついたビニールをつたわって中央に流れ、容器に落ちます。
<技術の活用>
アウトドアショップでは、水を浄化する器具が売っていますので、それを購入しておくのも手軽です。フィルターを通して浄化するものが中心ですが、水の中の細菌を殺してしまう薬品もあります。
<水場を探す>
原始的な方法ですが、まずは水場を探してみましょう。山の中では、谷筋に沿って歩いてみます。水場が見つからない時は、そんなところで地面を掘ってみます。植物が群生しているところも水が出やすいといわれています。また、鳥が低空を一直線に飛ぶと水場に向かっているとも言われています。
なにはともあれ、常に水を確保する意識がアウトドア遊びにも、災害時にも大切です。