2007/8/23
◆子育て家族のアウトドア講座 第77回◆
「植物の接触被害に要注意」
夏は、昆虫採集をはじめとして、植物と接触する機会が増加します。
そうすると皮膚の弱い子はもちろんのこと、植物にかぶれたりといった植物との接触被害の可能性が高くなりますので、そのパターンについてご紹介したいと思います。
【触るとかぶれる】
ウルシ科の植物が代表的です。厳密に言えば汁にかぶれているのと同じですが、枝を折ったりしないでもかぶれますし、体質的に弱い人だとそばを通っただけでかぶれてしまいます。よく「ハゼ(櫨)の木の近くを通ったらかぶれるよ」と言われる櫨もウルシ科の植物です。ウルシ以外には、あまり見かけませんが、トウダイグサ科の仲間がかぶれます。
→対処方法
ウルシ科の植物にかぶれたら、まずは患部をよく水洗いして清潔にしてから、抗ヒスタミン成分を含むステロイド系軟膏を塗ります。また、 患部を冷やすのも効果的だと言われています。症状が広がりますので、決して患部をこすったり掻いたりしないようにしましょう。
抗ヒスタミン成分を含むステロイド系軟膏は、アウトドアフィールドではありとあらゆる症状に効果的ですので、必携の薬です。
【触ると激しい痛みがある】
茎や葉に刺毛があり、それにふれると強烈な痛みをともないます。また、トウダイグサ科の植物は、こっちの症状もあります。イラクサ科の植物は丈も高く、びっしりと草むらを作っている場合が多いので、藪こぎする時は要注意。知らない人は、ネットで葉っぱの特徴を学んでおきましょう。
→対処方法
イラクサを触ってしまったら、最初にセロテープ等を患部に押し当てて、皮膚に刺さった細かい棘を取り除きます。これを何度か繰り返します。その後、重曹やアンモニア水で毒を中和しておきます。
【棘が刺さる】
ノイバラやタラノキ等が代表的なものです。棘が大きいので、刺さると流血することもよくあります。藪こぎをすると引っかき傷のようになるので、藪こぎをする時は、まず藪を構成する植物をおおまかに把握した方が無難です。
→対処方法
棘を抜いて消毒し、細菌感染を防ぐために抗生物質入りのステロイド系軟膏を塗り、絆創膏を貼っておきます。