2009/2/12
◆子育て家族のアウトドア講座 第111回◆
「シュラフの構造」
シュラフ(寝袋)の性能には、様々なパラメータがあります。一般的に考慮するのが「対応温度:−5℃」(あくまでも実証実験レベルですが、一般的に保温性能として快適に眠れる温度の下限値)などと書かれている保温能力ですが、その他に、防水性や濡れに対する性能(乾きやすいとか、濡れても中に入っているインシュレーション(綿)がつぶれないとか)、コンパクトにたためるかどうかという性能、重さ、寝心地(生地の肌触りや伸縮性)といった評価軸があります。
今回は、保温性能に影響するシュラフの構造について紹介したいと思います。シュラフの構造にはいくつかありますが、ここでは3種類の構造をご紹介します。
Structure-1
基本形の構造です。二枚の生地の間にインシュレーション(ダウンやポリエステル綿等の保温材)をはさみ、上下から縫い込んだタイプで、構造も縫製方法もシンプルなので、コストは抑えられます。冷気が侵入するコールドスポットが存在するので、冬季用のシュラフには向いていません。
Structure-2
コールドスポットを改善する為に二枚の生地の間に隔壁となる生地を作り、その隔壁を斜めに縫うことでコールドスポットを改善しているものです。
Structure-3
Structure-1を二枚重ねにしたもので、保温性は高まりますが、重くて収納性が悪くなってしまいます。