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【こそだて】のアンケート結果でも、パパに担当して欲しいことの1位は遊び相手。アメリカでは、父親の役目は男の子にキャッチボールを教える事だ、と言われたりする。他にもパパだからこその遊びや、ママにはできない・負担になる遊びもある。子どもと積極的に遊んで、カッコ良いパパ・大好きなパパになろう!

焚き火

<正しい焚き火の仕方> Text by Nnobuhiro Akashi

キャンプの夜は、焚き火を囲んでくつろぐ時間が一番かもしれません。焚き火は火を使うため、一歩誤ると周辺の自然や環境にダメージをあたえることにもなりかねません。火の扱いはお父さんの大事な役目。正しく安全な焚き火の仕方を覚えておきましょう。
 

1.場所を選ぶ

場所選びの基本は、周囲への気配りです。周囲の自然やキャンパーのことを念頭においておきましょう。


【焚火に適している場所】
・周囲にテントサイトや燃えやすい草木等がないところ
・地面が平らなところ
・枝がかぶらないよう木々から離れたところ
 (木の根のことも考えて)
・水が用意できるところ
・風下にキャンパーがいないところ
 (極端に一方向に風が吹いている場合)


焚火禁止の場所もあるので、事前に確認が必要です。
もちろん禁止区域では、絶対に焚火をしないことです。川の中洲もダメですね。



2.用意するもの

・かまど−焚火台、バケツ、一斗缶など

※焚付け・着火剤の種類

・薪

・新聞紙

・スコップ、火ばさみ

・使用済みの割り箸

・軍手や皮手袋

・枯れ葉(杉の葉等)

・ナイフや鉈(なた)

・細い薪

・焚きつけ・着火剤※

・市販の着火剤(ジェル状のもの、板状のもの等)

・うちわ

・自作の着火剤

・火種(オイルライター、マッチ、柄の長いライター等)

(おがくずに灯油を含ませ密閉した容器で保管)

 


3.かまどを作る

【焚火台】
各社から焚火台が発売されています。いずれも基本は焚火を楽しむためのもので、調理をするためのものではありません(調理をするためのオプションパーツが販売されているモデルもあります)。
焚火台の場合は、平で安定する場所にきちんとセッティングすることで完成します。


【バケツ、一斗缶】

バケツは金属製のものを使います。焚火をするには、空気(酸素)を燃えているところに送り込む必要がありますので、下部側面に釘等を使って空気穴を事前に開けておきます(七輪の下部にある空気窓の役割を果たします)。
従って、一度焚火につかったバケツは、バケツ本来の機能を果たさなくなりますので注意してください。


【耐火煉瓦/石/丸太】
焚火台がない場合には、かまどを作ります。耐火煉瓦は四角い形状ですので、しっかりとしたかまどを作ることができます。河原の場合には、河原の石でかまどを作ります。どちらの場合も、手前を開けて左右と奥の三面に耐火煉瓦や石で壁を作ります。手前を空気(酸素)を供給するために開けておきます。
丸太は、二本を平行に並べ、その間で焚火をします。アメリカのカウボーイが昔にやっていた歴史のある方法でハンターとも呼ばれています。



4.薪の組み方

大きく分けてオーソドックスに二つの組み方があります。一番下に焚きつけや着火剤を置いて、それから小さい枝(薪)から順に大きな薪を組んでいきます。いずれの組み方でも、一番下の着火剤に着火できるように隙間を確保しておきます。


【星形】
インディアンの時代から使われている伝統的な組み方です。着火剤を置いたところを中心に放射状に薪を組んでいき、ピラミッド型に仕上げます。薪の先端が集まっている中心部が燃えるので、組んだ薪の数で火力調節が可能です。


【井桁型】
ファミリーで焚火を楽しむ場合には、大きな炎は必要ありませんが、一般的に炎を大きく立ち上げる時に着火剤をおいて、その上に小枝を乗せ、その周りに薪で井桁を組みます。


【横組型】
風向きと平行にすべての薪を同じ向きに並べる組み方で、薪同士の距離が近いため、蓄熱性が高く燃え始めると大きめの炎になります。短時間で薪が燃え尽きてしまいます。

 

【バケツや一斗缶を使う場合】
形状的に制限があるので薪を組むというよりは、一番下の着火剤から小さい順に薪を重ねていれます。空気(酸素)が流れるように詰め込み過ぎないのがコツです。



5.着火の仕方

組んでいる薪の一番下の着火剤にライターなどを使って着火します。乾いている薪であれば、着火剤から次々に薪に火が移っていきます。新聞などの着火剤の燃え方が足りない時は、口で息を吹き込んだり、うちわであおるなどして酸素を供給し燃えるのを促進します。薪に火が移る前に着火剤が燃え尽きた場合には、さらに着火剤を追加します。濡れている地面で焚火をする場合には、地面に段ボールを敷くと火がつきやすくなります。

 


6.火の調節

火の調節は、薪の量と薪の密度で行います。薪の量は、見た目で炎が小さければ新しく薪を足していきます。火力を落とす時は、火ばさみで薪を動かして、薪の間の空間を大きくします。火が小さくなり過ぎた時は、着火の時と同様にうちわであおるなどして燃えるのを促進します。
焚火の魅力は、薪を扱ったりしながら、その周りに集まってマシュマロ等を木の枝に刺して焼いてみたり、語り合ったりすることがその醍醐味ですので、あまり大きな炎を燃やさないようにします。「大きい焚火は近づけないから寒い。小さい焚火は近くに寄れるから暖かい」という言われがあるように、焚火は暖まるという目的もありますし、焚火の周りに集まって語り合うことによる心が暖まるという目的もあります。

 

 

7.消化/後始末

基本は、薪が完全に燃え尽きてしまうのを待ちます。時間的制約がありどうしても途中で消化しないといけない場合には、燃え残った薪を火ばさみで水につけて完全に消化します。この薪は乾燥させることで後日再度使えます。

燃え尽きた後、焚火台やかまどの温度が触れる程度に下がったら、片付けます。最後に必ず水をかけて完全に消化しますが、特に焚火台は高温のまま水をかけると変形の原因になるので、完全に冷えるまで待ってから水をかけるようにします。地面で焚火をした後は、スコップで土をかけ、使った石は焦げた面を下に向けるなどして、痕跡を残さないのがマナーです。

 

→子育て家族のアウトドア講座「進化する焚火台」