ジュース
赤ちゃんの飲みものはけっこう悩みますね。何を飲ませたらいいのか?何を飲ませてはいけないのか?どのタイミングならよいのか?
まずは基本を押さえましょう。
子ども、特に赤ちゃんは、自分で自分の体の調整やコントロールをすることが苦手です。だからまわりの大人がその事に気を配り、また配慮することが必要です。
ジュースに限らず飲み物の大きな意味は、水分の補給です。人のからだの70%は水分で構成されており、生きていくためにそして健康に過ごすためにも、水分の補給は大切なものです。その視点に立つと、ジュースでなくてもお水やお茶などで、キチンと水分補給ができていれば、基本的には大丈夫です。
そしてもう一つの意味が栄養の補給です。これは牛乳や料理のおみそ汁やスープなどが、その代表ですね。
離乳食の初期で、僕が我が子の育児休暇をとって育てていたときは、生の果汁をあげていました。また色々な本にもそのような事が書かれていました。「リンゴのすりおろし」「ミカンの生果汁を薄めたもの」などです。
しかし最近の研究の結果、あまり離乳の初期に生の果汁をあげる事の、栄養的なメリットがないということがわかってきました。反対にデメリットがいくつか強調されています。
厚生労働省の研究報告より
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0314-17c.pdf
したがって、生果汁などのジュースなどもあまり初期の段階から始める必要はないでしょう。離乳食が終了し様々な食品が食べられるようになってからでいいのです。
またジュースの甘さや炭酸の刺激は、子どもにとって魅力的なものです。ジュースにはたくさんの糖分が含まれているものが多いこともありますし、ジュースばかりになってしまうのは、あまりよくないですね。飲み物だけに限らず、食べ物にしても様々な食品の味や匂い、舌触りや触感など、多様なものを自分の舌と口で味わい、豊かな食環境の中で子ども達の感性と身体が育っていきますよ。
その一つの選択肢として、ジュースを与えることを心がけましょう!
子育ての一つの極意!
食べ物は周りの環境や親の思いで、大きく変化します。
親御さんの食への関心を高めましょう!
text by 神戸常盤大学教育学部こども教育学科 准教授 小崎 恭弘