だっこひも
僕が保育士をしていた時…10年ほど前ですが、保育所にはおんぶひもがありました。最近見なくなりましたね。昔はほとんどがひものみでしたね。
あのおんぶひもはとても役に立ちました。いちいちベルトの調整やジョイントのロックなども必要ありません。子どもを背負ってギュッとひもを締めるだけです。そのまま後ろに子どもが密着して、そしてこちらの手が自由に空きます。ゆらすこともそして話しかけることも、とても簡単にできました。懐かしいです。
最近は様々なおんぶひもに代わるものが出てきました。スリングや、だっこひも、キャリータイプやリュックタイプもあります。本当に赤ちゃんや子ども用品の種類やタイプ、色や機能も多様化しました。選ぶ楽しさもありますが、あまりに多く細分化されてしまうと、選ぶのも大変になりますね。
そんなときにぜひお勧めなのは、実際に試してみるということです。これは保育の基本的な姿勢です。つまり「子どもの様子を見て決める」ということです。彼ら(赤ちゃん)は一人ひとりがとても個性的で、そして小さくてもそれぞれの思いや違いがあります。もちろんその違いは子ども自ら語ることはできません。だからまわりの大人の感性やイメージが大切になります。ぜひ色々なものやこと、一度実際に試してみましょう。
さてだっこひものスタートですが、それぞれの製品により違いがありますので、基本的にはその説明書を参考にしてください。今はかなり低月齢の子ども用、新生児から使用できるものがあります。やはりパパママの移動時や活動時に使用する事が多いので、安全に十分配慮したもの、そして使い方を心がけましょう。
だっこひもの終わりは、これもそれぞれの製品によって違いますね。ただ子どもたちは急激に大きく成長するので、パパとママの体力がもつまで?そう考えると、だっこやおんぶができる時間も本当に限られた時間です。大切にしたいですね。
text by 神戸常盤大学教育学部こども教育学科 准教授 小崎 恭弘