運動会の前後に増える不思議な病気「ヘルペス」

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こんにちは!メディカルパパです。
一気に秋らしい気温になってきましたが、お子さんは風邪をひいていませんか?我がメディカルパパ家では、数日前に子ども達が鼻風邪になりましたが、数日で回復!

今はもうすぐ行われる「運動会」に向けて毎日練習しています。
今回はその「運動会」の前後に増える不思議な病気「ヘルペス口内炎」と、「みずぼうそう」とその薬について話をしたいと思います。

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◆「ヘルペス口内炎」と「水ぼうそう」は親戚!?

このお話をする前に、まずこの事を説明しないといけません。「ヘルペス口内炎」と「みずぼうそう」の原因はどちらも「ヒトヘルペスウイルス」と呼ばれるもの。ただ細かく見ると、ヘルペス口内炎→「単純ヘルペスウイルス1型」、「みずぼうそう」→「水痘帯状疱疹ウイルス」という異なった種類のウイルスが原因です。

◆「ヘルペス口内炎」と「水ぼうそう」は使う薬が一緒?
そうです!同じ「ヒトヘルペスウイルス」が原因なので、もちろん使う薬は一緒です。薬局でも「あれ?これってみずぼうそうの時に使ったくすりですよね?」なんてママさんから言われることもあります。ただ、飲む回数や量が「みずぼうそう」に感染した時の方が多いので、そこは注意が必要です。

◆「ヘルペス口内炎」に感染したら「水ぼうそう」には感染しないの?
残念ながら、細かい種類が違うウイルスなので、使う薬は一緒でもどちらにも感染する事があります。ちなみに、どちらかに一度感染すると、そのウイルスは体の中に残り続けます。そして季節の変わり目(春・秋)や体調が落ち込んでいる時に再発する事があります。「みずぼうそう」の原因「水痘帯状疱疹ウイルス」は、その名の通り、一度目の感染は「みずぼうそう」、その後再発した時は「帯状疱疹」と言われる病気です。

◆「運動会」はヘルペスウイルスが元気になるきっかけ!
運動会が一般的に行われる「秋」は、季節の変わり目で体調管理ができにくい上に、子ども達も慣れない運動会の練習などで疲れている事が多いです。つまり、ヘルペスウイルスにとっては「ここぞ!」とばかりに暴れ出すチャンスなのです。一度でもヘルペスウイルスに感染しているお子さんは、ちょっと注意が必要ですね。

◆クラスの子が「ヘルペスウイルス」に感染したけど、うちの子にも感染する?
まだ、感染していないお子さんであれば感染する可能性があります。ただ、一度感染しているお子さんは、自分自身の体に持っているので感染することはありません。「帯状疱疹」になったお子さんと遊んでいた子は、初感染で「みずぼうそう」になる事はあります。また「ヘルペス口内炎」は唾液などから感染するので、家族間で同じタオルを使ったりすることで感染する可能性があります。

◆「ヘルペス口内炎」や「水ぼうそう」になったらどんな薬を使うの?
お子さんには一般的に「アシクロビル」などの抗ヘルペスウイルス薬を使います。錠剤・粉薬・軟膏・眼軟膏などがあり、症状に合わせて医師が処方します。(※今は薬局でも軟膏は一般薬として購入できるようになりました。)

飲み薬は1日4回(毎食後+寝る前)などの指示で処方されることがあります。よく薬局で聞かれる質問では「夕食後と寝る前がものすごく近いけど良いんですか?」ですが、その答えは「食後にこだわらず、起きている間に4回になるように最低2.5時間くらいは空けて飲めば問題ありません」です。

特に夕食後と寝る前が近いのであれば夕方(17時)と寝る前(20時)のような飲み方でも良いという事です。お子さまの生活リズムに合わせてお薬を使って下さい。

いかがだったでしょうか?運動会の前後に増える不思議な病気『ヘルペス』。パパやママ自身でも「このヘルペスって病気、なぜ何度も繰り返すのだろう?」と感じた事がある方も多いのではないでしょうか?ずっと体の中に存在して親から子へ受け継がれていくウイルス「ヘルペスウイルス」。決して甘く見てはいけませんが、誰でも感染する可能性が高く、誰でも持っている可能性が高いウイルスと思えば、少し気が楽になるかも知れません。逆に言うと、体調管理さえしっかりしていれば再発する事は少ないので、この秋はしっかりとした食事と栄養を取って運動会に臨んでくださいませ。

では、次回もお楽しみに!

パパ薬剤師 中村守男(メディカルパパ)