こんにちは!パパ薬剤師の中村守男です。
日本列島をインフルエンザウイルス駆け巡っていますが、あなたの家庭は大丈夫でしょうか?なかなか風邪をひかないお子さんでも、この冬場の「低温」と「乾燥」の影響で久々にインフルエンザに感染した子も多いようです。
そんな中、めったに受診しないママさんからこの手の質問をよく受けます。
「残った子どもの薬は自宅保存して良いのですか?」
「自宅に残っていた薬を、子どもに飲ませたのですが大丈夫ですか?」
「○月○日にもらった薬を冷蔵庫で保存していたけど、飲んで良いですか?」
…というわけで「残った子どもの薬」に関するお話です。
◆残った子どもの薬は基本的に捨てる。
基本的に残った薬は捨てるようにしましょう。子どもの薬は大人の薬と違い「混合」されている事が多いのです。シロップ薬や粉薬など、数種類の薬が混ざっている事は良くあります。特にシロップ薬については、店舗によって「1回○mL」と計りやすい整数にするために水を足している場合もあるので注意が必要です。
◆もし残っていた薬を飲んだ時は?
とは言え「もしまた風邪をひいたら嫌だから、ちょっと残しておこう」という親心は良くわかります!(我が家も子育て家庭なので。笑)
実際に子どもの薬を残していて、同じような風邪の症状が出た時に飲ませているご家庭もあるようです。
ただ、そんな時に注意してほしい事は「あくまでも親は医師ではない」という事。前回と同じ様な症状だと思って残った薬を飲ませても、それは全く見当違いな場合もあるのです。結局、症状がひどくなり受診するハメになる事も多々あるでしょう。
そんな時は、薬を飲んだことを医師や薬剤師に隠さずに事実をそのまま伝えてください。その事実を知らないまま診察・投薬すると正しい診断ができなかったり、必要以上に薬を飲んでしまったりするケースもあります。「家庭で行ったケアを事実のみ正確に伝える」という事があなたのお子さんを守るために、ママやパパができる事なのです。
◆本当に残しておいて良い子どもの薬は?
「残った薬は基本的に捨てる」という話と全く逆になりますが、本当に残しておいてよい子どもの薬があります。それは「熱さましの坐薬」です(※小さいお子さんであればおしりから入れる坐薬が基本的ですが、粉やシロップという場合もあります)。
予想もつかないタイミングで、子どもの発熱にビックリした事があるママやパパも多いのではないでしょうか?病院が開いている時間であれば受診も可能ですが、不思議なくらいに、子どもの発熱は夜や休日に発生します。そんな時の為に「熱さましの坐薬」は残しておいても良いと思います。
ただ、使用に関してはいくつか注意するポイントがあるので合わせてチェックしておいてくださいませ!
「熱さましの坐薬を使用する3つのポイント」
残った坐薬をどう保管して、次回に活かすか?
パパ薬剤師 中村守男(メディカルパパ)