我が家でも息子が4月から小学1年生になりますが、同様に春から新生活が始まるご家庭も多いと思います。保育園や幼稚園の入園、小学校入学など、子ども達には新しい環境が準備されているでしょう。今回は「入園・入学前の健康チェック」と題して、子育て目線で子どもの医療(健康)の話をしたいと思います。
◆基本は日々の健康管理
もともと基礎疾患の無い健康なお子さんであれば、日々の健康管理だけで十分だと思います。食事・排泄・睡眠などいつもと同じ様に規則正しく送る事が最大のポイントでしょう。ただ、注意しないといけないのは「こころ」の部分。小児医療の現場でも「春」は原因不明のじんましんの子ども達が多い季節です。もしかすると、新しい環境への緊張感もあるかも知れません。僕たち親は、ついつい入園・入学後の集団生活の心配ばかりしてしまうのですが、子ども達が不安にならない様に「大きく構える姿勢」も大切だと思います。
◆子どもは誰でも病気になる
保育園に入園するお子さんに多いのが「感染症の繰り返し」です。保育園や幼稚園は集団生活の場なので、そこには沢山の細菌やウイルスが存在しています。子ども達はそれに感染を繰り返して次第に強くなり丈夫な体になって行くので、入園後の3ヶ月は何度も病院に行く事を「覚悟」した方が良いでしょう。
実際に小児医療の現場でも「せっかく4月から保育園に入れたのに、半分しか登園してないんです…!」なんてママさんの声を聞きます。また残念な事に、パートを始めたばかりのママさんが、子どもの病気で仕事を休みがちになり、そのまま辞めてしまうケースもよく見かけます。この雇用環境は社会問題だとは思いますが、僕たち親としては「子どもは誰でも病気になる」と知っておく事、そしてその対応策を家庭や地域レベルで考える事が大切だと思います。
◆「イザ!」対応策は?
親として「入園・入学前の健康チェック」として何をしたらよいか?3つにまとめてみました。
1.食事・排泄・睡眠など日々の子どもの様子をチェックしておく。
2.体のチェックと合わせて「こころ」のチェックをしておく。
3.入園・入学後の「イザ!」という時の対応策を家庭レベルで考えておく。
特に3は大切です。ママ一人ではどうしようもありません。子どもの急な発熱で園からの呼び出しがあった時に誰がどう動くか?予防接種や定期健診など予定が組めるものではどうするか?…など、しっかりとパパ・ママや家族の方で話しておくことも必要です。
また、地域のファミリーサポートの活用や小児科診療時間のチェックなど、どんな時にどの情報にアクセスしたらよいか?をまとめておくと非常に便利でしょう。
イザという時の為にしっかり準備しておき、本当にその時が来ても大騒ぎせず臨機応変に動けると、親の心も楽になると思います。「用意は周到、現場は適当」…子育てには大切な要素かもしれませんね(笑)
パパ薬剤師 中村守男(メディカルパパ)