元気な関西弁と、キュートな笑顔。テレビを通してパワーを持っているママもたくさん。テレビやドラマはもちろんミュージシャンとしても活躍する、1歳7カ月の男の子のママです。
鈴木紗理奈さん
1 9 9 4 年芸能界デビュー。「めちゃ²イケてるッ!」ほかテレビのバラエティ番組やドラマ、映画、C Mなどでも活躍。アーティストとしては、「MUNEHIRO」という名前で活動中。男の子のママ。
パパとケンカしてリビングに行ったら、ムスコがとことこ歩いて来て“よしよし”と頭をなでてくれる。
パパが来ても、「ボクがなぐめているから大丈夫」って顔して……。
ムスコは私の小さな彼氏みたい。
妊娠がわかったときは、喜びよりまず「どうしよ~、お母さんになれるのかな?」という気持ちが先でした。それまではどちらかというと、赤ちゃんは苦手。新幹線や飛行機で赤ちゃんが泣いていると、「静かにしてくれないかな~」なんて思っていました。もちろん今は、よその子の泣き声もかわいい(笑)。
安定期に入るまでは、どのくらい動いていいのか、「こんなに動いて大丈夫だったかな」とか、とても心配でした。でも安定期に入ってお医者さんの「順調です」の言葉を聞いたら、不安は一気になくなりました。
それからの妊婦生活は、とても楽しかったですね。大きなおなかを見ると、みんな笑顔になってくれるんです。芸能人以上のVIP待遇ですよ。席を譲ってくれたり、おなかをなでてくれたり、みんなにおなかを見せたくて、いろんな人に会いに行きました。
赤ちゃんって、しんどくなったら、おなかを張らせて知らせてくれるんですよね。「カシコイな~」って思います。友だちのMINMIが、私が出産する前に手描きでくれた絵本(※)があるんですが、出産の時もその本に描いてあるように赤ちゃんと一緒にがんばりました。5時間くらいかかって、痛かったし、苦しかったはずなのに、大変だったという印象は全然なくて、するっと生まれてきた感じ。
生まれた赤ちゃんを見た印象は「宇宙人みたい!」。でもおっぱいを飲ませたとたん、感動して涙がこぼれました。それは、今までに味わったことのない感覚。自分にたりなかったピースがやっと埋まった感じがしました。これが満たされた感じなのかなって。もう、子どもが生まれる前の自分を思い出せないくらいです。
産後5日くらいは、ふわふわ浮かんでいるような感覚。ビーナスが赤ちゃんを抱いている絵画があるけれど、そんな気分(笑)。 顔を見るとかわいくて泣いて、おっぱいあげるとうれしくて泣いてました。
※『キセキ 今日ママに会いにいくよ』(光文社)著/MINMI 1260円(税込)
撮影/福田依子 取材・文/高祖常子