もくじに戻る

カテゴリー別もくじ

miku's select

バックナンバー

子どもにかかるお金を考えよう

子どもにかかるお金を考えよう

子ども手当てや助成金を上手に利用して

表1の学校教育費が通学にかかる最低額です。習い事をさせたい、塾に通わせたいとなると、学校外教育費が必要になります。でも裏を返せば、最低額さえなんとかなれば、子育てはできるのです。
 
「どのような教育をさせるのか、周囲に振り回されることなく考えたいですね。例えばママ友とのお付き合いや習い事なども積み重なると大きな出費になります」。
 
あまり小さなうちにたくさんの習い事をしても、結局は続かなかったり、無駄になってしまうケースもあるようです。あわてて習わすよりも、子どもにとって身に付く時期を親として吟味し、有効に習い事費用をかけたいですね。
 
「塾を選ぶときにも、補習塾なのか、進学塾なのか、入るときに把握しておきましょう。進学を本気で考えていたわけではなかったのに、流されるまま受験をするようになって教育費が想像以上にかかった……という話は、よく聞きます」。
 
受験させて遠い学校に通わせるのは、親にも子にも負担がかかるでしょう。家計も念頭に置きながら、子どもをどのような環境の中で育てたいのか、「何を大切にしたいのか」を常に意識して判断することも大切なようです。

「とはいえ、余裕がないから公立しか選べないわけでもありません。幼稚園などは申請すれば、所得によって助成金をもらえる地域も少なくありません。高校も、前出の高等学校等就学支援金制度を利用できます。そのほか、奨学金制度なども利用できるでしょう。ただし、大学時代の奨学金は有利子になるケースも多いので、借りられるときのことばかりではなく、返済のことも含めて考慮することが大事です」。

 

備えとしては、子ども手当ても期待できます。

「子ども手当は、2011年10月から支給等に関する特別措置法が施行(下コラム)されたため、再度、市区長村への申請が必要になりました。手当月額は表2の通りですが、この子ども手当を使わずに貯蓄した場合、0歳から貯めれば大学受験する18歳までに、お子さん1人に付き約200万円が貯められます。

長い目でみると、将来的に子ども手当の制度が変わる可能性も。手当は生活費のあてにせず、子どものための貯蓄にまわすことを基本にするといいでしょう」。

子ども手当の変更や助成金などの情報は、常に行政の広報誌をチェックしましょう。

家計を支えるママの働き方も見直して

教育資金を貯めるために、パートや復職を考えているママも少なくないはず。働き方のコツはあるのでしょうか。
 
「夫の扶養家族でいられる年103万円までのパートをと考えているママも多いようですが、パートは何年働いても年収100万にしかなりません。それならいっそのこと、多少の税金を払っても契約社員などのステップアップを狙ってみてはいかがでしょう。収入もアップできる働き方をした方が、家計を支えられます。103万円の壁にばかりこだわる必要はないと思いますよ」。
 
確かに、例え保険料を払うことになっても、国民年金から厚生年金になるなどその分の老後の年金も厚くなります。

「パートよりも1・5倍の時間多く働けば、契約社員なら収入は2倍になるでしょう。パートにこだわらずにキャリアプランを立ててみるのがおすすめです」。
 
子どもの教育費など、かかるお金にばかりとらわれず、収支全体をみてみると子どもにかかるお金も、なんとかやりくりできる見通しがつきそうですね。年度の切り替わる前のこの時期に、夫婦で子育てについて、ママの働き方についてなど話し合ってみましょう。

 

子どものお金について書かれているサイト

変更される場合もあるので、市区町村の広報誌を読んだり、関連サイトをチェックしましょう。
[参考サイト]

文部科学省「平成20 年度子どもの学習費調査」
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/1289326.htm
独立行政法人日本学生支援機構「平成20 年度学生生活費調査」
http://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/data08.html
文部科学省「公立高校無償化・高等学校等就学支援金」
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/index.htm
厚生労働省「子ども手当の支給等に関する特別措置法」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/osirase/100402-1.html

※2011年11月20日現在の情報で記事を作成しています。

2011年冬号の掲載記事です。

 

>> 妊娠・出産・子育てで貰えるお金

>> これからの教育資金について考えよう

>> 「ママ・パパの悩みと家庭のこと」記事一覧へ

取材・文/山田治奈

もくじに戻る

カテゴリー別もくじ

miku's select

バックナンバー