チャイルドシートの使用を習慣に
子どもを車に乗せる時、チャイルドシートを使用していない人が、4割以上。
万が一の事故が起こったとき、チャイルドシートを使用していないと、命を落としたり、致命的な大けがをする割合がとても高くなります。
子どもの命を守るため、チャイルドシートをきちんと使用しましょう。
車を運転する際、子どものチャイルドシートを使用するのは当然のルール。警察庁の調査では、6歳未満の子どもの交通事故を比較すると、使用していない場合が2.2倍、不適正な使用の場合が9.9倍、正しく使用していた場合より死亡重傷率が多くなっています。
JAFと警察庁の調査では、チャイルドシートを使っているのは全体の57%。0歳の赤ちゃんは8割が使用しているのに対し、5歳児では半分以下に減少します。
赤ちゃんの時は、チャイルドシートを必ず使おうと意識していたのに、イヤイヤ期が始まり、子どもがぐずるようになるとつい根負けして、使わなくなるケースが多いようです。
子どもの命を守るためにも「車に乗ったらチャイルドシートを使う」を、習慣にしましょう。
チャイルドシートの使い方をみると、座席ベルトの通し方を間違えていたり、腰ベルトの締め付けがゆるかったりと、正しく使っていないケースがとても多いのが現状。チャイルドシートを車の座席にきちんと固定し、子ども用のハーネスを正しく装着しないと、急ブレーキをかけた際に子どもの体がシートから放り出され、思いもよらぬ大怪我や死亡事故につながってしまいます。
チャイルドシートは後部座席に据えるのが基本。乳児用、幼児用、学童用と、成長に合わせて体格に適したチャイルドシートを使うことも、安全性確保には大切です。扱いやすさ、マイカーに取り付けられるかなど、事前によく調べて最適な製品を選びましょう。
妊娠中の女性も、おなかの赤ちゃんと自分の命を守るために、シートベルトを着用しましょう。その際、腰ベルトはおなかのふくらみの下を通るように掛けましょう。
「自分の運転は大丈夫」といった過信は厳禁。いつ遭遇するかわからないのが交通事故です。油断せず、子どもも自分も正しく着用できているかを、乗る都度、確認しましょう。
背もたれ角度45度が、事故の衝撃から赤ちゃんを守り、快適性を保ちます。乳児は後ろ向きが基本。腰ベルトのたるみがないよう締め、チャイルドシートを固定することが大切。
※体重10kg(1歳前後)になったらシートを前向きに。
赤ちゃんの肩とハーネスに隙間ができないよう、肩をぐるりと回りこむようハーネスの高さを調節。赤ちゃんが上方向に動かないよう、身体をぴったりシートにフィットさせることがポイント。
取材協力/JAF(日本自動車連盟) イラスト/門川 ようこ 取材・文/中野洋子