潮だまりを探検して
「このトゲトゲしているのが、ウニなんだって! いつも見ているウニと違うね!」「ちっちゃいお魚が動いた動いた!」と、初めての体験でテンションが上がっていた探険隊員たちも、数分後には夢中で観察をしはじめます。自然と静かになると、なるほど! 生き物たちがどんどん出てきてくれました。
みんなの関心が一斉に集まったのが、日頃身近なタコ。絵本の中や、食卓に並ぶタコは動いたりしません。でも今日のタコはうねうねと腕にからまってきそうです。不思議な動きに驚きつつも、勇気を出して触ってみました。「どう?」「にゅるにゅる」。一度触れたら、心の警戒バリアがほどけてきて、触り方も少しずつ大胆になっていきます。
子どもによっては、初めは怖がることもあるでしょう。でも、そこで無理強いせずに、やはり子どものリズムにあわせることが大切。「海の時間の流れにのって、ゆっくり過ごせれば、それだけでいいんですよ」と鍵井さん。触らなくても、潮風を受けながら生き物たちを見ているだけでも、子どもはいろいろなことをキャッチしていきます。
潮の満ち引きを感じながら、ゆっくりと流れる海の時間を過ごす。人間も宇宙の生き物ですから、自然界の時間にあわせて命を感じながら過ごすことは、とても必要なことかもしれませんね。
柴田花恋(かれん)ちゃん(6歳)&
こずえママ
干潮時に海底に降りて、こんな風に宇宙と対話できる体験は、本当に貴重でした。生きているものみんなで、地球をわけあい、優しく共存する生き方を教えてもらったような気がします。
原虎冴くん(5歳)、りせ葵ちゃん(3歳)、優冴くん(5カ月)、沙織ママ&浩一パパ、小山新(あらた)くん(5歳)
水族館では生き物を見ることはできてもなかなか触れ合うことができませんが、海では直接触ったり、生き物との距離が近くて、子ども達にもとても印象に残ったようです。お友だちの新くんが積極的に生き物に触っている様子をみて、虎冴もタコが触れるようになってよかったです。
※日照りの強い日は帽子をかぶる、水分補給をするなど、熱中症などにも注意しましょう。
※子どもから目を離さないで一緒に遊びましょう。
取材協力/ダイビングショップ ナナ
神奈川県三浦郡葉山町堀内647
TEL: 046-854-4770 http://www.nana-dive.net/
撮影/長尾浩之 取材・文/山田治奈