子どもの発達や成長に合わせてさっと作れる!
子どもは毎日さまざまなことを吸収してどんどん成長します。手作りおもちゃなら、その育ちの変化に合わせて、その時期にぴったりのおもちゃ遊びが手軽にできちゃいます。今回は手作りおもちゃ作家の佐藤蕗さんが、実際に息子さんの成長を見守りながら作ってきたおもちゃ遊びを教えてもらいました。家遊びも外遊びも、子どもの想像力が加わって、無限に広がりますよ。
佐藤蕗さん
2児の母。建築設計事務所勤務を経て、第1子出産を機にフリーランスに。育児をしながら作っていたおもちゃが反響を呼び、造形作家として、雑誌・web・テレビでお仕事中。オンラインの工作教室も開催中。著書に「ふきさんのアイデアおもちゃ大百科シリーズ / 偕成社」「親子で笑顔になれる “魔法の手作りおもちゃ"レシピ / 宝島社」がある。
「子どもを観察することからおもちゃ作りが始まる」という佐藤蕗さん。観察をすることで、子どもの成長や発達に合わせた手作りのおもちゃができるとおっしゃいます。加えて、子どもがどんな題材に興味や関心を持っているかもおもちゃのアイディアに盛り込めるので、身近なものを使った簡単なものでも、子どもはぐんぐんとそのおもちゃに惹かれ、夢中で遊びだします。
「私自身、子育てをしながら自分の作ったおもちゃに何度となく救われてきました。身近なもので子どもが笑顔になってくれたら、毎日の生活がちょっとハッピーになりますよね。」
今回教えてくださったおもちゃのレシピも、折り紙や画用紙など手軽に入手できるものや、トイレットペーパー、紙コップといった生活の中にあるものを使った、簡単に作れるものばかり。
「おもちゃ作り隊」として集まってくれた3組のミク読者たちも、たくさんあるおもちゃのレシピの中から、それぞれ子どもが興味のある題材を選んで親子に分かれて作ってみました。
さて、どんなおもちゃができるかな?
「私はお魚のおもちゃがいい」「僕は虫!」と、さっそく作りたいものを選ぶ子ども達。「ハサミを使わせたことがないのに、大丈夫かなぁ……」というママの不安をよそに、子ども達はどんどん作りはじめます。とはいえ、そこは子どもです。最初から自分の思い描いた通りのものは作れません。「もっとここは大きくしてみよう」「ここはどうしたらもっと足らしくなる?」と何度もやり直し。その創意工夫こそが知恵となり、成長へと繋がります。
「おもちゃ作り隊」のみんなは3歳以上なので、親子で一緒に制作しましたが、子どもが制作をするのが難しい2歳ごろまでは、大人が作り、与えましょう。例えば今回紹介している“お魚マグネット”は、佐藤さんの息子さんが1歳になって指先を少しずつ上手く使えるようになり、カードやシールをつまんだり、貼ったりすることに楽しさを覚える時期に思いついたものなのだそう。3歳以上になって親子で一緒に作る際も、子どもの成長やできることにあわせて作業を分担するといいですね。
撮影/長尾浩之 取材・文/山田治奈