ベビーカーは、大別すると乳児用のA型と幼児用のB型、両方に使えるAB型に分けられます。大切なのは、A型を選ぶかB型を選ぶかではなく、お子様の成長に合わせたベビーカーを選ぶことです。ベビーカーに関するアンケート結果にもありますが、購入・レンタルの違いはあるにしても、乳児期はほとんどの方がベビーカーを使っている事が分かります。
A型とB型の境目はどこか、と言うのが気になる所ですが、それはチャイルドシートの選び方とほぼ同じと考えて良いのではないでしょうか。首が据わって、自分で座らせても大丈夫なころが一つの境目と考えてください。赤ちゃんによっては、成長が早くてベビーカーが窮屈になる場合もあるようです。A型、B型という前に、お子さんの体のサイズに合った物を選ぶと言う事も大切です。
★A型・B型を問わず、ベビーカーを選ぶ際のチェックポイントは、以下の4つです 1.走行安定性 2.重量と持ちやすさ 3.折りたたみ機構 4.クッションと日よけ |
走行性は構造を理解していれば解決できる
走行性能というと、まるでクルマの様ですが、ハンドルを持っての操作性、走行性は車輪と重量バランスに起因する事がほとんどで、まさにクルマと同じです。
一般的なベビーカーでは、2つの車輪が1組となり、それを前輪2組、後輪2組の4セット、計8つの車輪を持っています。この8つの車輪の大きさ、取り付け位置、取り付け方法、キャスターの位置などが走行性能に大きく影響します。
中でも、重要なのがキャスターの位置。車輪を進行方向に対して360°自由に回転させる機構ですが、これを前輪に付けるか、後輪に付けるか、あるいは前後全てに付けるかでベビーカーの小回り、操作性が大きく変わります。
前後4カ所の車輪全てにキャスター機構がついていて、ロック機構がついていれば何も迷わないのですが、普通は前輪だけにキャスターがついています。これは、押しながらの走行では前が旋回する方が頭(進行方向先頭側)をふりやすいため。後輪を支点にして自然な感覚で回転操作ができるからです。しかし、ベビーカーには両対面式(ハンドルの位置を前後入れ替えて、赤ちゃんと対面式と正面向きを入れ替えられる)の機構を持ったものが多く、ハンドルを入れ替えると、キャスター付きの車輪が後輪になってしまいます。こうなると、前輪を支点にベビーカーを回転させなければならないために、操作感が悪くなったと感じる人が多いようです。しかし、慣れれば小回りが利くため、買い物で狭い通路を移動する時などはかえって楽に感じます。
車輪でもう一つ重要なのが、2つで1組の車輪の構造です。2つの車輪を1本の車軸で固定して一緒に回転させるか、それぞれ独立して回転させるかで、車輪の動きと操作性が変わってきます。現在販売されているベビーカーのほとんどは、2輪が独立して回転するタイプです。車軸を固定して一緒に回転する構造だと、直進は安定するのですが、ベビーカーの向きを回転させる様な時に抵抗を感じます。独立して回転するタイプはこの抵抗が無くスムーズですが、押す際にスピードをつけたりすると、車輪がぶるぶると震えるような現象を起こす事があります。これは、この機構上の特性で、故障ではありません。