上手に飲んでくれるかどうかは乳首選びがポイント
赤ちゃんが一生懸命おっぱいを飲むのは、単に栄養を摂るだけでなく、吸うことでアゴの発達を促し、咀嚼力を身につけるトレーニングをするという大切な役割を持っています。それが歯が生えてくる土台作りにもなるのです。このようなママの乳首が持つ意義を活かすためにも、乳首は慎重に選んであげたいもの。哺乳びんにはあらかじめ乳首がセットされて販売されていますが、用途や月齢にあわせて乳首だけが別売りになっていますので、数種類試してみて一番合ったものを見つけてあげるとよいでしょう。なお、乳首の寿命は1か月前後が目安と言われています。
1.素材
天然ゴムとシリコンゴムがあります。天然ゴムはママの乳首と同じような柔らかい感触ですが、ゴムの匂いが赤ちゃんによって好き嫌いがあるようです。また熱に弱く、煮沸消毒を繰り返すと耐久性がやや落ちます。シリコンは耐久性にすぐれ、無味無臭で清潔感がありますが、赤ちゃんがくちびるに受ける感触はやや硬めです。2.乳首の形状
乳首の形もいくつかあり、一番ポピュラーなのは、先の丸い山形のもの。ママの乳首の感触により近いものとして、先が太くてゆがんだ形のものもよく売られています。乳首の形状は赤ちゃんの好みがあり、合う乳首、合わない乳首があるので、いくつか試してみて、赤ちゃんに合ったものを見つけてあげましょう。また、ひとつの乳首だけだと、それ以外では飲まなくなってしまう赤ちゃんもいるため、2種類ほど用意して交互に使うなど工夫してもいいでしょう。3.穴の形状
丸穴、スリーカット(Y字カット)、クロスカット(X字カット)などがあり、サイズもS・Mなどがあります。1回量を15分〜20分で飲める乳首がジャストサイズで、吸う力が弱い新生児のうちはスタンダードな丸穴のSサイズがよいでしょう。くわえる角度や強さで出てくる量をコントロールできる?「スリーカット(Y字カット)」は、遊び飲みが始まった赤ちゃんに。「クロスカット(X字カット)」は、噛む力に応じて乳首が開くので2〜3か月以降の赤ちゃんにおすすめ。果汁やお茶にも適しています。
特に母乳と混合の場合には、最初から穴の大きいものを与えてしまうと、母乳より簡単に飲めるため、ミルクの方が飲みやすく感じて母乳を飲まなくなってしまう赤ちゃんもいます。ほ乳ビンを逆さまにして、1滴ずつゆっくりしたたってくるくらいの穴をまず選び、赤ちゃんの成長に合わせて、少しづつ穴を大きいものに変えてみるとよいでしょう。
その他
0〜1か月の「上手に飲めない」赤ちゃんのために、お母さんの実際の乳首に近い形状で乳首と同じ力で吸わないと出てこない低流量タイプのものがあります。これは飲むトレーニングを通して徐々に母乳育児につなげていくための哺乳びんで、乳首トラブルなどで一時的に母乳を飲ませられないママなどにぴったりです。このほか、空気が入りにくい、真空になりにくいなど、各メーカーでさまざまな工夫のある哺乳びんがありますから、赤ちゃんの飲み癖や好みで選ぶとよいでしょう。
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