今回は「お薬の飲ませ方」をお休みして、子育て中のママパパの誰もが経験する
「夏に流行る3つの皮膚の病気と薬」について。
夏に流行る皮膚の病気1~あせも~
子どもは皮膚面積あたりの発汗量が多く、夏には「あせも」になりやすいものです。特に小さい赤ちゃんは、首・脇・関節など汗の溜まりやすい所に出る事がしばしば。
あせもの対処のポイント
◆基本的に薬を使わずとも治ります。基本は汗をしっかり拭いて、清潔に過ごす事です。
◆シッカロールは汗を吸って固まり、皮膚を傷つける事があるので注意。
◆炎症がひどくなったり、化膿したりすると「塗り薬」を使う事もあります。
夏に流行る皮膚の病気2~虫さされ~
夏は外遊びが多くなる季節、家族で海や山に行ったり、お盆で田舎に帰省したり。そんな時に注意しないといけないのが虫さされ。軽く見てはいけません。
虫さされの対処のポイント
◆大人以上にひどく腫れたり、処置が悪いとあとが残る事もあります。
◆外でお薬が無い時は、とりあえず「冷やす」事が大切です。
◆炎症がひどくなったり、化膿したりすると「塗り薬」を使う事もあります。
夏に流行る皮膚の病気3~とびひ~
3つの病気の中で、これが最も大変です。あせもや虫さされからとびひになる事が多いです。
また感染する病気なので、タオルを別にするなどケアに注意が必要です。
とびひの対処のポイント
◆とびひになった所を触って、別の所を触ると「飛び火」して感染します。
◆抗生物質の入った塗り薬を使う事が多いです。
◆抗生物質や痒み止めの飲み薬を塗り薬と合わせて使う事があります。
いかがだったでしょうか?
「あせも」にしても「虫さされ」にしても、必ず子どもに起きるものです。
それは仕方ないですが、病気のはじめにキチンとケアして化膿させない…
つまり「とびひ」にしない事が大切なのです。
もし、それでも「とびひ」になってしまったら、しっかりと小児科を受診して、薬を処方してもらう事が大切。そして薬を処方してもらったらキチンと指示通りに使う事、飲む事が大切なのです。また、自宅に塗り薬を保管しておく場合も、それが何の薬なのかをきっちり把握しておくことです。
笑い話でないですが…
おじいちゃんの水虫の薬を虫さされに使っていて、「全く良くならないんです~」なんて事も聞いた事があります。
薬に直接マジックペンで「虫さされ」などわかりやすく書いておくことも大切。
間違って使っては全く意味がないですもんね(笑)
では、次回もお楽しみに!
パパ薬剤師 中村守男(メディカルパパ)