自然との触れ合いが生活につながる!
収穫を終え、いざジャム作り! この日は1日で収穫→ジャム作りの工程を行いましたが、読者のみなさんは、フルーツ狩りを楽しんだ数日内に作ればOK。
「その場で食べるフルーツ狩りも楽しいですが、ジャム作りがあると思うと、帰宅してからも楽しみが待っているからうきうきしますね」とママたちもうれしそう。
ジャム作りは至ってシンプルな工程。絞った(または切った)果実に砂糖と水分を混ぜて煮るだけです。今回は切る作業をママに、子ども達には、絞る、混ぜる、の工程を中心に参加してもらいました。もぎたてフレッシュレモンは、いつも家庭で使っている以上にいい香り!
レモンには、ジャムができるのに必要な成分ペクチンが豊富に含まれているのでぬめりがあるのですが、絞り作業をしていても子ども達は嫌な顔ひとつせずに楽しんでいます。
「いつもだったら、料理を手伝わせていてもすぐに飽きちゃうのに……」と不思議そうなママ。自分自身がもいだフルーツを使っている、というのが飽きずに参加している理由になっているのかもしれません。季節を堪能できるフルーツ狩り、思い出を持ち帰れるジャム作り。ご家庭でもこの春、挑戦してみませんか?
ジャムのトロミはどうしてできるの?
ジャム作りは“トロミの秘密”を知ると、とっても簡単。その秘密はペクチンという食材に含まれる成分。このペクチンに酸と糖分が混ざり、加熱されることによってジェル化するのです。フルーツには、ペクチンを多く含むものと、あまり含まないものがあります。レモンの場合は、種や薄皮にペクチンが豊富に含まれています。りんごなら、芯や種の周りです。ペクチンの少ないフルーツでジャムを作るときには、レモンやりんごなどのペクチンをプラスして作れば、トロミが生まれます。
自家製ジャムの作り方
季節のフルーツを手軽にジャムに。今回はレモンジャムの作り方を紹介しますが、ペクチンを含む好みのフルーツで作ってもOK!
Step1
収穫したフルーツを洗う。柑橘類はワックスなどが使われていないものを使用する。
Step2
半分に切る。柑橘類以外は、ヘタや芯などをとってざく切りにしてから、Step6に。
Step3
レモンを搾る。※搾り器がなければ、ボウルにザルを重ねて絞ると、レモン汁に種が混ざりません。
Step4
黄色い皮を薄くそぎ切る。白いワタの部分は苦みがでるので丁寧
に取り除くとよい。
Step5
黄色い皮を薄切りにして計量してから、鍋に入れて、2~3回煮こぼす(注1)。※軽量した黄色い皮の重さの50~60%が、全体の砂糖の分量になる。
Step6
煮こぼして水切りした皮を鍋に入れ、絞ったレモン果汁、Step5で割り出した砂糖の半量を入れてから鍋が焦げないよう少量の水を入れ、皮がやわらかくなるまで煮る。柑橘類以外は、Step2でざく切りにしたフルーツに砂糖と水を入れて煮る。
Step7
別の鍋に、種と薄皮に入れ、ひたひたになるぐらいの水と、残りの砂糖を入れ15分ほど煮る(ペクチンでトロミを作る工程です。冷えるとトロミが増します)。柑橘類以外のジャム作りの場合は、りんごやレモン1~2個でこの工程でトロミを作る。
Step8
種と薄皮をざるなどで漉す。
Step9
Step8で漉した水分をStep6の鍋に移し、ひと煮立ちさせて火を止める。煮すぎないように注意!
Step10
瓶は高温で煮沸消毒するか、食品用消毒液をかけて消毒する。
Step11
瓶に詰めてできあがり!冷やすとトロミが増します。
注1)煮こぼすとは、材料を水から煮て、沸騰したらざるにあげ、新しい水に変えて再度煮るのを繰り返すことで、アクなどをとる作業です。
伊達雅音(がおん)くん(5歳)、麗音(るのん)ちゃん(2歳)&美菜ママ
自分で収穫するというのがうれしいのですね。帰宅後、さっそくお友だちといちご狩りに行く計画を立てました。ジャムはヨーグルトにかけています。白いワタの苦味は、大人にはほろ苦いおいしさですが、子どもには苦いようなので、ワタを丁寧にとるといいですね。
清水萌花(もか)ちゃん(5歳)&祐子ママ
ジャムのトロミの秘密はペクチンと知って、翌日、いちごでジャムを作ってみました!
今度はにんじんなどの野菜で作ってみるのもいいかなと思っています。子どももジャム作りを経験したので、どんな食材で作っても興味を持ってくれそうです。
内藤凛ちゃん(4歳)&昌美ママ
りんごやいちごのジャムは作ったことがあったのですが、今回のように子どもも一緒になって作ったのは初めて。フルーツ狩りに行ってもその場で食べて終わるだけだったので、こうやってジャムにすると、思い出が倍になっていいですね。
撮影/長尾浩之 取材・文/山田治奈