パパが夜帰ってきて子どもを起こしちゃう!
夜寝るのが遅くなったり、寝る時間がまちまちになってしまっているお家も少なくないようです。睡眠の取り方は、子どもの成長に影響を与えるのでしょうか。
パパや家族の眠りについて、睡眠を専門に研究されている宮崎総一郎先生に教えていただきました。
私たちの頭の中には、約一千億の脳神経細胞があります。脳は5歳くらいまでに成人の8割ほどの重さに成長し、20歳くらいまで、大きくなります。
“レム睡眠”という言葉を聞いたことがある方もいるでしょう。睡眠には脳を沈静化させ修復させる役割を担っている「ノンレム睡眠」と、記憶の整理などにも関係している「レム睡眠」があります。レム睡眠は、眠りが浅くなり、夢を見ている状態。
乳幼児では脳の回路を創る睡眠と考えられています。体は動かないですが、脳が活発に動いています。
新生児期は、脳も睡眠も発達段階。成長にともなって起きている時間が増えると、ノンレム睡眠(脳も体も眠っている熟睡状態)の割合が増えていきます。これは疲れた脳を修復しクールダウンさせる必要があるからです。
最近は、子どもを夜遅くまで連れ歩いたり、パパの帰宅時間が遅かったりして、子どもの睡眠時間が遅くなっている家庭も少なくないよう。明るい電気の中では、寝られなくなります。
イベントごとがある日は別ですが、平日は、生活リズムを整え、食事の時間を規則的にし、寝る前には電気の明るさを落とし、寝る環境作りをしましょう。
幼稚園・保育所に通う5歳児への調査で、三角形がうまく描けない子どもには、睡眠リズムが乱れている傾向があったという研究データが報告されています。睡眠には脳を守り、回復させるだけでなく、脳を育てていくという役割があります。
パパは、子どもの寝る時間に間に合うように、早く仕事から帰れるといいですね。または、みんなで早起きして、家族の朝時間を作りましょう。
子どもと家族の眠りの情報サイト
睡眠時無呼吸症候群(SAS)net
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<子どもと家族の睡眠講座>
イラスト/サカモトアキコ